クリスチャントゥデイは2022年、約1400本のニュースや寄稿、コラムを配信してきました。その中から、アクセス数に基づいたトップ10ニュース(国内編)を発表します。(国際編はこちら)
【10位】プレハブ借家で始まった教会が負債ゼロで1・5億円の多目的ビル建設 奇跡の記録が出版
米オレゴン州タイガードの日系教会「日本インターナショナル・バプテスト教会」が、総工費1億5千万円の多目的ビルを負債ゼロで建てた「神の奇跡の記録」が9月末、一冊の本として出版されました。プレハブの借家で礼拝をささげる小さな群れであった同教会が、4800坪という広大な土地を購入し、会堂を建て上げ、さらに多目的ビルを建設するに至るまでの過程を、同教会の横井マイク牧師と妻の由美子さんが書き留めたものです。当初は、教会内部向けの記録として考えていたそうですが、日本の諸教会にも希望と勇気を持ってほしいと願い、広く出版されることになりました。
クリスチャン政治家として30年以上にわたって政治に携わり、日本CBMC国家朝餐祈祷会の実行委員長などを務めた瀬戸健一郎氏が3月25日、膵臓(すいぞう)がんのため死去されました。今年1月からは、本紙でコラム「天になるごとく」を連載していました。一方、妻で元衆院議員の山川百合子さんはその後、埼玉県草加市の市長選に無所属・新人の立場で出馬し、現職を破って初当選を果たされました。
【8位】東京で「ウクライナの平和のための祈り」 在日ウクライナ正教会が主催
ロシアがウクライナに対する軍事侵攻を開始してから10日後の3月6日、在日ウクライナ正教会「聖ユダミッション」が、日本聖公会聖オルバン教会(東京都港区)で「ウクライナの平和のための祈り」を行いました。聖ユダミッションは、6月には日本の支援団体と協力して、ウクライナ避難民を支援するイベントを開催。11月には、旧ソ連下のウクライナで起こった人為的大飢饉「ホロドモール」の犠牲者を追悼する合同祈祷式を行い、ロシアの軍事侵攻は「現代におけるホロドモール」と非難する声が上がるなどしました。
【7位】「性の聖書的理解ネットワーク」設立 ナッシュビル宣言の日本語訳作成、署名呼びかけ
LGBTQ(性的少数者)に対する社会的関心が高まる中、聖書に反する価値観や信念が急速に広まっているとして、「性の聖書的理解ネットワーク」(NBUS)が7月に設立されました。米国の福音派指導者たちが性に関する聖書の教えをまとめ、2017年に発表した「ナッシュビル宣言」の日本語訳を掲載し、宣言に対する賛同の署名を呼びかけるなどしています。その一方で、設立後には、NBUSに反対する動きも起こりました。
【6位】【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(1)日本のチャーチスクールを救いたい
夏の参院選に日本維新の会から出馬し、初当選を果たした金子道仁牧師と、長年親交のある本紙コラムニストの万代栄嗣牧師による対談を、正式な出馬前に行ってもらい、3回にわたる連載として掲載しました。対談では、金子牧師がなぜ牧師の立場から政治家を目指したのかを中心に語ってもらいました。
【5位】安倍元首相の国葬「反対」「撤回求める」 日本基督教団社会委とカトリック正平協が声明
夏の参院選の街頭演説をしていた安倍晋三元首相を、世界平和統一家庭連合(旧統一協会)に恨みを抱いた男性が銃殺した事件は、社会に衝撃を与えました。一方、安部元首相の国葬を巡っては、世論が二分。国葬が閣議決定された際には、日本基督教団社会委員会と日本カトリック正義と平和協議会がそれぞれ声明を発表し、反対を表明したり、撤回を要求したりしました。またそれ以前にも、日本キリスト教協議会(NCC)と日本キリスト教婦人矯風会がそれぞれ、国葬への抗議声明を発表しました。
【4位】「天の故郷」に帰った小坂忠さんに最後のお別れ 思い出のホールで追悼告別式
シンガー・ソングライターで牧師の小坂忠(本名:小坂正行)さんの追悼告別式が5月、埼玉県所沢市で行われました。長年付き合いのある関係者らが小坂さんとの思い出を語るとともに、生前収録したライブ映像を流すなどして、73歳で一足早く「天の故郷」に帰った小坂さんに最後の別れを告げました。小坂さんは5年前にがんが見つかり、闘病中でしたが、4月に死去されました。追悼告別式の会場では、日本国際ギデオン協会の聖書と共に、同協会の機関誌に掲載された小坂さんの救いの証しも配布されました。
【3位】参院比例代表の金子道仁牧師が当選
外務官僚の経験もある金子道仁(みちひと)牧師が、日本維新の会から夏の参院選に比例代表で立候補し、初当選を果たしました。金子牧師の個人名票は3万6944票で、党内では元東京都知事で作家の猪瀬直樹氏に次ぐ6位でした。議員就任後に開いたキリスト教メディア関係者との懇談会では、チャーチスクールの働きにも関係してくる「教育バウチャー制」の導入について、「6年間(の任期)でどうしても実現を見てみたい。全力でやっていきたい」と意気込みを語りました。また、旧統一協会問題に対応する党のタスクフォースにも、自ら手を挙げてメンバーに加わったことを話し、積極的に関わっていく姿勢を示しました。
【2位】「キリスト教系」信者数が微増 2021年版『宗教年鑑』発表
最新となる2021年版の『宗教年鑑』(文化庁編)によると、「キリスト教系」に分類される宗教団体の総信者数は191万5294人で、前年に比べて0・3%増加しました。また、全宗教団体の総信者数に占める割合は1・06%でした。その一方で、多くの主要教団では信者数が減少。教会や布教所などの宗教団体数は前年から2減って8544、教師数は前年比0・4%減の3万1339人で、いずれも微減しました。
【1位】「特定の宗教団体に恨み」「母がのめり込み多額献金」 安倍元首相銃撃事件容疑者が供述
夏の参院選の街頭演説をしていた安倍晋三元首相が銃殺された事件で、現行犯逮捕された男性容疑者が、犯行理由として「特定の宗教団体」への恨みを挙げていることが、事件翌日に報じられました。その後、特定の宗教団体は世界平和統一家庭連合(旧統一協会)であることが判明。旧統一協会はこれを受けて会見を開き、旧統一協会の問題を長年扱ってきた全国霊感商法対策弁護士連絡会も会見を開くなどしました。その後、旧統一協会と政治の関わりがクローズアップされ、立教大チャプレン団が緊急メッセージを発表したり、日本キリスト教協議会が声明を発表したりしました。11月には宗教法人法に基づく「質問権」が初めて行使され、12月には被害者救済法が成立しました。また、この事件に絡み、2022年の新語・流行語大賞で「宗教2世」がトップテン入りするなどしました。