後藤牧人
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日本宣教論(77)日本文化の特徴 後藤牧人
キリスト教会は不変であって、どこの国でも同一の形を持つべきなのだろうか。つまり、礼拝の形式、教会内の組織の在り方、役員の名称、意思決定の方式などのすべてはすでに決まっており、動かせないものなのだろうか。
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日本宣教論(76)急激な変化を嫌う日本人 後藤牧人
日本人は伝統を重んじる。変革を嫌い、変革が必要なら、なるべくこれを緩慢に行いたいと考える。この日本人の気質は、理由がないことではない。急激な変革は社会や集団に歪みを起こす。その時、必ず弱者が犠牲になる。
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日本宣教論(75)触媒としての文化は不完全である 後藤牧人
福音は、文化を「衣服」としてまとう。その文化は、触媒としての役目を果たす。衣服としての文化が不完全であることは、これまでに見てきたところである。しかし、それによっては「福音の真実性」は損なわれない。
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日本宣教論(74)日本でも通用するキリスト教 後藤牧人
日本宣教における問題の1つは、福音が衣服としてまとってきた文化にあることが明らかである。プロテスタント・キリスト教が衣服としてまとってきた西欧的な文化はアジア的、日本的な文化と合致しない。
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日本宣教論(73)黒人神学 後藤牧人
アメリカ大陸には白人は圧迫者、暴君として上陸し、黒人は奴隷、残酷な待遇の被害者として上陸した。また、先住のインディアンは、絶滅政策の対象であった。この体制を許容し支持したのは、白人の神学である。
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「21世紀日本宣教」を熱く語る 後藤牧人氏、8年ぶりの新刊
日本の教会が戦争責任や天皇制、神道に対して持っていた従来の捉え方を根本から見直し、独自の視点から日本宣教を論じる本紙の人気コラム「日本宣教論」を連載中の後藤牧人氏が、前作『日本宣教論』の続編となる8年ぶりの新刊を来年1月に出版する。
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日本宣教論(72)米国の黒人キリスト教会 後藤牧人
米国の黒人キリスト教会は、独自の発展を遂げている。奴隷制時代には、黒人は書くことを禁止されており、手紙を書いたり、日記を付けたりできなかった。読み書きができると黒人間のコミュニケーションが成立し、反乱の原因になる。こうして黒人の団結の手段となるものは、すべて禁じられていた。
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日本宣教論(71)米国内の異文化宣教 後藤牧人
米国の教会は、一般に世界宣教に熱心である。世界各地での宣教の現況に関して、意識が高いことは素晴らしい。世界の宣教の状況には通じており、世界各地のために祈っており、よくささげている。
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日本宣教論(70)アラブ社会と福音 後藤牧人
アラブ世界(西アジアも入れて)の福音宣教は困難で、この地域は最も伝道が難しい所とされている。アラブ社会は「西欧的キリスト教」を拒否しており、ほとんど教会を形成するに至っていないとも言われている。
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日本宣教論(69)宗教改革と西欧社会 後藤牧人
ここで、宗教改革について宣教学的な視点から検討をしなければならない。宗教改革は、当時のキリスト教信仰に新しい方法論と新しい前提を与えた。それらを行うに当たり、改革は2つのことをした。1つは法王無謬(むびゅう)、マリア礼拝、煉獄(れんごく)などの教理を排除したことである。
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日本宣教論(68)ケネス・カンツァー 後藤牧人
トリニティ神学校のカンツァー教授は、80年代に『Toward Old Testament Ethics(旧約聖書の倫理に向かって)』という本を書いた。彼は神学校で旧約聖書の倫理を教えることになって教科書を探したが、適当な書籍がない。
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日本宣教論(67)旧約聖書の理解 後藤牧人
旧約聖書の中には、さまざまな文化が混在しており、一見しただけで「絶対的な1つの聖書的な文化」などというものを発見できないことは明白である。アブラハムの時代は、遊牧民族の世界である。
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日本宣教論(66)自己の文化の絶対化 後藤牧人
文化を考えるのは信仰的でないとする態度は、自分が1つの文化の中にいることを自覚していない。そのため、自分の文化に固執し、自分の文化を絶対視することにつながるのである。
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日本宣教論(65)従来のキリスト教と聖書観 後藤牧人
これまでに戦争責任、天皇制、神道イデオロギーなどについて簡単に述べてきたが、問題は日本の側だけにあるのではなく、数百年というスパンで考えれば、問題はむしろ欧米のキリスト教国の側に多くあったことを発見した。
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日本宣教論(64)文化と文化の対立 後藤牧人
日本社会のキリスト教アレルギーは、福音そのものに対するものより、西欧文化に対するものであることが明白で、それはもう誰もが本能的に感じていることである。では、どうすればいいのか。
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日本宣教論(63)宣教学的な所見 後藤牧人
なぜ宣教学で、戦争責任を扱わねばならないのか。明治の開国後に、日本は矢継ぎ早に戦争を体験せざるを得なかった。これは鎖国時代の250年間にまったく体験しなかった事態であった。
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日本宣教論(62)戦責・天皇・神道 後藤牧人
このように見てきていえることは、我々の日本宣教を進めるに当たり、東京裁判の結論を踏まえ、そこから始めるのは不適当ではないかということである。もし東京裁判の決定を宣教の出発点とすると、近世、近代、現代のキリスト教の罪はこれを不問にすることになる。
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日本宣教論(61)政治の道具としての宗教 後藤牧人
日本の精神史においては、織田信長による叡山焼き打ちと豊臣秀吉による石山本願寺の破壊以後、新しい伝統が始まったように見える。それは、政治が宗教の上位に立つという原則であって、宗教は政治の手段として利用され続けてきたように見える。
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日本宣教論(60)神社神道の成立 後藤牧人
こうして、曲折を経て成立した神社神道であった。政府は、主要な神社を官営とし、運営費と人件費のすべてを公費で負担した。これらは大・中・小の官幣社と国幣社である。さらに、県社、郡社、村社など、地方行政が負担するものがあった。
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日本宣教論(59)国体の本義 後藤牧人
最もよく日本の神道ナショナリズムを表現しているのは、1937(昭和12)年の文部省編纂(へんさん)のこの書であろう。当時の文部大臣は林銑十郎(せんじゅうろう)陸軍大将で、この人は陸軍大学の学長も務めた。
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