神様は三位一体です
私たちの神様はお一人なのは間違いないのですが、3つの性格というか役割のようなものがあるのです。父なる神様、子なる神様、聖霊なる神様と言っています。まるで、3人の神様がいらっしゃるようですが、そうではなく、これだけで一人なのです。これは、キリスト教の教えの中でも最も複雑で難しい問題の一つですので、今これが分からなくても結構です。これを、教会では三位一体と言っています。
エイチ・ツー・オーという物質が、0度以下になると固体(氷)となり、100度を超えると気体(水蒸気)になり、その中間では液体(水)となり、それぞれまったく違ったもののように見えますが、実は同じエイチ・ツー・オーであることは変わらないわけですが、それと同じだと説明する人がいます。また、神様という一つの家族があって、これにお父さん(父なる神様)とお母さん(聖霊なる神様)と一人息子(子なる神様、イエス・キリスト)がいて、この3人で一つの家族であって、3家族ではないと説明する人もいます。あるいは、正三角形を作って、それぞれの頂点を父・子・聖霊と表し、どれが上で、どれが下ともいえない、同じものなのだと説明する人もいます。ですから、教会では三角形をデザインとしてしばしば用います。三位一体という言葉は聖書には出てきませんが、聖書をよく読むと、父・子・聖霊の神様がいらっしゃることが分かります。キリスト教会は、ずっとそのように信じてきました。
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浜島敏(はまじま・びん)
1937年、愛知県に生まれる。明治学院大学、同大学院修了。1968年4月、四国学院大学赴任。2004年3月同大学定年退職。現在、四国学院大学名誉教授。専攻は英語学、聖書翻訳研究。1974、5年には、英国内外聖書協会、大英図書館など、1995、6年にはロンドン大学、ヘブライ大学などにおいて資料収集と研究。2006年、日本聖書協会より、聖書事業功労者受賞。2014年7~9月、ロンドン日本語教会短期奉仕。神学博士。なお、聖書収集家として(現在約800点所蔵)、過去数回にわたり聖書展示会を行う。国際ギデオン協会会員。日本景教研究会会員。聖書の歴史、聖書翻訳に関する著書・翻訳書、論文多数。