オロモ族は、エチオピア最大の民族で、彼らはおよそ3500万人いる。イスラム教徒とキリスト教徒が大半で、伝統的な土着宗教も根付いている。彼らはオロモ語を話し、農業や牧畜を営む。音楽や舞踊を通じて彼らの文化は表現され、共同体の結束を強めているが、イスラムのオロモ族がキリスト教徒に改宗する場合、厳しい圧力や迫害を受けることが珍しくない。
そのようなオロモ族だが、アハメドはつい最近、イエスを主として信じ、信仰の歩みを始めた。彼は大都市から遠く離れた小さな村に住んでいる。彼の異母兄弟は海外に住んでいて、毎年家族に会うために帰省する。この兄はいつもイエスの話を家族に聞かせていたのだ。長い間、アハメドはイエスの話にほとんど興味を示さなかったが、それでも彼は辛抱強く異母兄の話に耳を傾け続けた。
ところが「神はあなたを愛している!」この一言がはっきりとアハメドの心に刺さった。これがきっかけとなり、アハメドはスマートフォンで新約聖書を読み始めた。すぐに彼はもっと知りたくなった。
村にはイエスの信者がいなかったため、アハメドは街へ出かけた。そこで彼はある牧師に出会った。牧師はアハメドに時間を割いて関わってくれたのだ。長い年月を経て、ついにアハメドはイエスに人生を委ね、洗礼を受けたのである。
ところが、彼の人生は楽になるどころか、むしろ困難を極めた。モスクに通わなくなったことが知れ渡ると、村の長老たちから尋問を受けたのだ。友人たちでさえ、彼を不信仰者と見なし、もはや彼と一緒にいようとはしなかった。イエスを信じる多くのオロモ人は、アハメドと同じような痛みと疎外感を感じている。
アハメドのような、イスラムからの改宗者の守りのために祈ろう。にもかかわらず、エチオピアのオロモ族の間で、力強く救われる者が起こされるように祈っていただきたい。
■ エチオピアの宗教人口
プロテスタント 19・2%
正教会 39・5%
カトリック 0・7%
イスラム 34・1%
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