神さまは天地を創られました
神さまは、天や地をお創りになったお方です。創造者といいます。そんなバカなと思いますか。宇宙は、ビッグバンによってできたので、神さまなんかが創ったんじゃないよと思うかも知れません。では、ビッグバンは何のために起こったのですか。それは分からないけれども、たぶん偶然起こったことだと説明してくれる人がいるかも知れません。何かしら、この地球や宇宙が、何の目的もなく、偶然の重なりでできあがって、いつの間にか偶然に人間ができてしまって・・・という説明で、あなたは満足できますか。みなさんも偶然にできあがったものであって、生きていても、死んでも、勉強しても、働いても、そんなのは意味がない、と思いますか。目的がなければ、生きていく意味も、勉強する意味も、働く意味も、また死ぬ意味もないことになります。ときどき、生きていく意味がないといって自殺する人がいますが、その人は考え違いをしています。死ぬことだって意味がないのです。でも、そんなことにみなさん耐えられますか。偶然に心臓が動いて、偶然に肺が空気を吸い込み、呼吸しているから生きているだけだとしたら、人間ってなんとつまらないものでしょう。道の隅にころがっている石と同じだとしたら、なんで人が好きになったり、嫌いになったりするのですか。意味のないことではありませんか。でも、聖書はそうではないと告げます。あなたの人生には意味があるのです。何が目的なのでしょうか。今から350年ほど前に書かれた大切な本『ウェストミンスター小教理問答』の中で、「神さまの喜ばれることを一生懸命つとめ、神さまに感謝して過ごすのが人の生きる目的です」と書かれています。これができたとき、人は本当に幸せになれるのです。
宇宙は、実に不思議です。神秘に満ちています。科学者が調べれば調べるほど、その精巧さに驚くのです。そこに働いている力、あるいは知恵といっても良いようなものがあるに違いないと思うようになります。何千年、何万年と時間が過ぎても、火星が地球にぶつかることがなく、しかもきちんと科学者が細かい計算をしてやっと分かるような正確さで太陽の回りを回っているのです。このすばらしい秩序を見て、これを偶然の産物と考えて平気でいられるでしょうか。腕時計を見て、今の時間が計れるのは、宇宙が正確に動いているからです。もし、昨日と今日の一日の長さが違ってしまって、勝手気ままに地球が回っていたら、時計も役に立ちません。不思議ではありませんか。そればかりではありません。人間が作った時計は、何日かたつと時間がずれてきます。だんだん時計が正確になり、今では何年に1秒とかいう程度の狂いになってきていますが、それでもやがて少しであっても狂ってきますが、その狂いを直すのは、どうしたらいいのでしょうか。実は、宇宙の動きをもとにして、時計を合わせるのです。それくらいですので、何よりも宇宙の方が正確だということになるわけです。そんなもの(機械)が簡単に、偶然にできると思いますか。時計の材料を買って、その辺に置いておいたら、不思議や不思議、いつの間にか時計ができあがっていて、時を刻んでいたなんていうことがありますか。普通に考える人だったら、そんなことはあり得ないと思うでしょう。でも、それよりももっともっと何倍も正確な宇宙は偶然にできたのでしょうか。やはり、そんなことはあり得ないと考えた方が正しいのではないでしょうか。宇宙は創った方がいるのだと考える方がずっと素直ですし、信じやすいことだと私は思います。宇宙は、神さまが創った大時計なのです。そして、すべてが正確に運行しているのです。
また、神さまは地球に存在するすべてのものを創ってくださいました。植物も動物もすべて神さまが創られたもので、偶然にできあがったものではありません。ですから、私たちは神さまの創られた植物も動物も大切にしなければなりません。むやみやたらに木を切ってしまったり、動物を殺したりして、この地球の秩序を乱すようなことをしてはいけません。そんなことをし続けると、しっぺ返しをくらって、結局、地球は私たち人間が住めないような場所になってしまうからです。
神さまは、地球にあるすべてのものを創ってから、最後に人間を創られました。人間を愛しておられますから、何にもないところにポツンと人間が生まれるようなことはしないで、まず人間が住んでも困らないようなすばらしい場所を創ってから、人間を創られました。最初の人はアダムです。そして、アダムを助けるためにエバをお創りになりました。2人は、お互いに助け合って、神さまのご命令にしたがって、何不自由なく、楽しく暮らしておりました。
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浜島敏(はまじま・びん)
1937年、愛知県に生まれる。明治学院大学、同大学院修了。1968年4月、四国学院大学赴任。2004年3月同大学定年退職。現在、四国学院大学名誉教授。専攻は英語学、聖書翻訳研究。1974、5年には、英国内外聖書協会、大英図書館など、1995、6年にはロンドン大学、ヘブライ大学などにおいて資料収集と研究。2006年、日本聖書協会より、聖書事業功労者受賞。2014年7~9月、ロンドン日本語教会短期奉仕。神学博士。なお、聖書収集家として(現在約800点所蔵)、過去数回にわたり聖書展示会を行う。国際ギデオン協会会員。日本景教研究会会員。聖書の歴史、聖書翻訳に関する著書・翻訳書、論文多数。