クリスチャントゥデイは2023年、ニュースやコラム、寄稿など、合わせて約1300本の記事を配信しました。その中から、アクセス数に基づいたトップ10ニュース(国内編)を発表します。(国際編はこちら)
【10位】元ヤクザの牧師・伝道師たちが集結 「王様はイエス様」 CJKチャーチ記念礼拝
元ヤクザによる伝道団体「ミッション・バラバ」の設立メンバーである中島哲夫牧師が牧会するCJKチャーチが、東京・新宿の歌舞伎町近くに移転し、記念礼拝が8月に行われました。礼拝には、ミッション・バラバのフルメンバーと元ヤクザの兼光伸一伝道師(愛と赦〔ゆる〕し恵みキリスト教会)も出席し、同教会の新しい出発を祝いました。
【9位】聖路加チャプレン性加害事件、日本スピリチュアルケア学会が牧師を除名処分
聖公会系の聖路加(せいるか)国際病院でチャプレンをしていた男性牧師が、2017年に当時難病治療のため患者として通っていた女性に対し、病院施設内で性加害行為を行った事件で、牧師が所属していた日本スピリチュアルケア学会は7月、牧師を除名処分としたことを発表しました。牧師を巡っては、所属教団の日本基督教団も10月に免職としたことを発表しました。一方、事件に絡む2次被害を巡って、被害者の女性は9月、自身をおとしめる内容の声明によって名誉を毀損されたとして、声明に関わった牧師3人と、声明を掲載したキリスト教系新聞2紙の発行元を提訴しました。日本スピリチュアルケア学会は11月、声明に複数の会員が関わっていたとして、謝罪する文書を発表しました。
【8位】映画「怪物」 見たいものしか目に入らない人間の愚かさを「神の視点」で見せつけられるヒューマンサスペンス
是枝裕和監督による最新作「怪物」が6月に公開されました。レビューを執筆した青木保憲牧師は、「文字通りモンスター級の傑作」と評価。作品を観終わった後、自身の中に痛切によみがえってきた聖句が、「人には自分の歩みがみなまっすぐに見える。しかし、主は人の心を評価される」(箴言21:2、新改訳2017)だとし、「自分の道『だけ』が正しいと思い込んでしまう前に、その道が実際に描き出す歪みや戸惑いに自ら気が付くためには、この聖書の言葉のように『主(神の視点)』が私たちには必要なのではないかと思わされた」と述べています。
【7位】カトリック東京大司教区の教区司祭、覚醒剤取締法違反容疑で逮捕
カトリック東京大司教区に所属する教区司祭が11月8日、覚醒剤取締法違反容疑で逮捕されました。司祭はその後、同29日に別件の麻薬特例法違反容疑で再逮捕。しかし、12月14日には釈放され、不起訴処分となりました。大司教区は、「司祭が長期間にわたって勾留されたことは極めて遺憾」だと表明。その上で、「真相の解明を願うとともに、このような嫌疑を招いた課題の抽出及び再発を防ぐための対策について有識者と共に検討してまいります」としました。
【6位】日本、神を信じる人は3% 主要26カ国で最低 宗教に対する見方も否定的傾向
世界大手の世論調査会社「イプソス」(本社:パリ)が、世界の主要26カ国を対象に行った「国際宗教調査2023」によると、日本は、聖書やコーランなどの聖典に記されている神を信じている人がわずか3%しかおらず、26カ国の中でも群を抜いて少ないことが分かりました。また、祈ったり、教会や寺院などの礼拝所に行ったりする宗教的実践を行っている人も、最も少ない結果となりました。
【5位】西方教会と東方正教会の違いとは? 三位一体論から人間観、救済観、復活観まで
龍谷大学国際学部教授の久松英二氏による講演「正教思想の核心」が4月、阪神宗教者の会の例会で行われました。龍谷大学は仏教系の大学ですが、久松氏自身はカトリックの信仰者で、専門は東方正教会の神秘思想。講演では、「東方正教会」と「東方諸教会」に大きく二分される「東方教会」のうち、コンスタンティノープル総主教庁やロシア正教会などに代表される「東方正教会」について、カトリック教会やプロテスタント諸教会に代表される「西方教会」と比較しながら説明しました。
【4位】マザーハウス設立者の五十嵐弘志氏、理事長辞任 相談者の女性に性的暴行で逮捕・起訴
キリスト教精神に基づいて受刑者や出所者の社会復帰支援を行うNPO法人「マザーハウス」の設立者である五十嵐弘志氏が7月、「法人の行動規範に反した行いがあった」と申し出、理事長を辞任しました。一般紙の報道によると、相談に来た20代の女性に性的暴行を加えたとして逮捕され、準強制性交罪で起訴されたとされています。
【3位】進化論は科学的で、創造論は非科学的って本当? 東工大名誉教授が解説
進化論の実態を明らかにし、創造論を論証する講演会「科学の本質と創造論」の第1回が1月、オンラインで開かれました。電子物性工学が専門の阿部正紀氏(東京工業大学名誉教授)が講演し、進化論の実態を分かりやすく解説しながら、創造論との違いについて論じました。5月に行われた第2回でも阿部氏が講演し、「証明できない作業仮説を導入し、目的を持たない化学反応が情報と生命を生み出したと信じる化学進化説と比べて、意思と目的を持つ創造主が情報と生命を創造したと信じる創造論の方がはるかに素直で受け入れやすい」などと話しました。
【2位】「キリスト教系」信者数が5・2万人増、2年連続の増加 2022年版『宗教年鑑』
最新となる2022(令和4)年版の『宗教年鑑』によると、「キリスト教系」に分類される宗教団体の総信者数は196万7584人で、前年に比べ5万2290人(2・73%)増加しました。前年も前々年に比べ5537人(0・29%)増加しており、増加は2年連続となりました。これにより、全宗教団体の総信者数に占めるキリスト教系信者数の割合は、前年より0・04ポイント増え、1・10%となりました。
【1位】尾山令仁牧師死去 KGK、聖書キリスト教会創設者 『現代訳聖書』訳者
キリスト者学生会(KGK)や聖書キリスト教会の創設者で、『現代訳聖書』の訳者として知られる尾山令仁(おやま・れいじ)牧師が、5月に死去しました。96歳でした。1927年東京生まれ。早稲田大学大学院博士課程修了。学生時代にKGK創設。東京神学塾卒業後すぐに開拓伝道を始め、現在の聖書キリスト教会を創設。牧会の傍ら神学校で教鞭を執り、後の東京神学校を開設、後継者育成に努めました。日本プロテスタント聖書信仰同盟(JPC)の第3代実行委員長として、日本福音同盟(JEA)の結成にも参与。『新改訳聖書』では、出エジプト記とヨシュア記の翻訳を担当しました。「ダイナミック・イクイバレンス(動的等価)」の翻訳原則に根ざした『現代訳聖書』では、自身で聖書全巻を翻訳して出版。太平洋戦争などを巡りアジアの人々に対する謝罪運動を提唱し、自らも韓国などに赴き謝罪活動をしました。