キリスト教名著再読
-
キリシタン弾圧を描いた遠藤周作の代表作『沈黙』 絶望の淵で宣教師が得た答えとは?
信仰か、命かの決断を迫られた外国人宣教師。キリシタン弾圧という歴史的事実を背景に、キリスト教の土着が困難な日本の風土に鋭く切り込んだキリスト教文学の金字塔。
-
出生巡り苦悩する少女がたどり着いた先は? 「罪のゆるし」描く三浦綾子著『続氷点』
人間が生まれながらに持つ「原罪」を描いた『氷点』に続き、「罪のゆるし」をテーマとした『続氷点』は、燃える流氷に表されたキリストの贖罪(しょくざい)をわれわれに示し、絶望を希望に変えてくれた。
-
『氷点』 キリスト教の「原罪」描いた三浦綾子の記念碑的作品
キリスト教が土着していない日本社会に初めて「原罪」というものを大衆小説の形で示した記念碑的作品。人間が生まれながらに持つ罪を分かりやすく一般の人に示し、福音をより身近に感じさせる『氷点』によって日本文学はその方向性を大きく変えたといえよう。
-
キリストの贖罪愛を小説で描いた『聖衣』 牧師をベストセラー作家にした名著
キリストの贖罪(しょくざい)愛を、神学や聖書註解の視点から説明するのではなく、大衆小説の形で描いた『聖衣』(原題:The Robe)が出版されると、全米の人々が驚嘆し、瞬く間に世界のさまざまな言語に翻訳された。
-
サミュエル・スマイルズ著『自助論』 聖書の言葉も引用された自己啓発書の先駆け
世界中の青年の自立を助けた名著。「天は自ら助くる者を助く」という名言に表された自主独立の精神は、西欧では教育の土台とされ、あらゆる分野の人々を成功に導いてきた。キリスト教思想が土台とされた教養書の白眉といえよう。
-
クリスマスに読みたい11編の物語 女性初のノーベル賞作家が送る『キリスト伝説集』
スウェーデンの国民的作家セルマ・ラーゲルレーヴは、エルサレムに取材旅行に行った折、聖地をたどる中でイエス・キリストにまつわる伝説を拾い集め、心が洗われるように美しい11編の物語を書き上げた。
-
『少女パレアナ』 何事にも喜ぶことの素晴らしさを教えてくれる物語
暗くうっ屈した世界に、突然舞い降りてきた喜びの天使。パレアナという身寄りのない少女が考え出した「喜びの遊び」は、全米から世界へ広がり、多くの人々に喜びを与え続けている。小説『少女パレアナ』は、聖書の教えを基盤としていることでも注目された。
-
『クオレ(愛の学校)』 子どもたちの「隣人愛」の物語 「母をたずねて三千里」を生み出した名著
クオレとは、イタリア語で「心」「心臓」「愛」を意味する。新しい学校に転校した小学校3年の少年が、教師や級友たちと共に生活する中で、他者への思いやりの大切さや、弱い者を助ける行為の尊さを学んでいく物語。
-
キリスト教的愛とギリシャ的美が溶け合う歴史ロマン 『クオ・ワディス』
ポーランドの作家ヘンリク・シェンキェーヴィチは、強国に国土を分割され、圧制と搾取に苦しむ祖国の人々を慰めるために、彼らの姿を暴君ネロの迫害に苦しむキリスト教徒たちのそれに重ね合わせて、『クオ・ワディス』を書き上げた。
-
トルストイ著『愛あるところに神あり』 『靴屋のマルチン』の別名で知られる名作
ロシアの文豪トルストイは、晩年になって、文芸は何よりもキリスト教を土台としたものでなければならないと強く感じ、一般の民衆がよりよく理解できるように、民話という形式の文学に力を注いだ。ここに紹介する『愛のあるところに神あり』もその一つである。
-
『ジェイン・エア』 逆境の中で育った孤児の少女がつかんだ真実の愛の物語
逆境の中で育った孤児ジェイン・エアが、茨の道をたどる中で最後につかんだ真実の愛。キリスト教的ヒューマニズムにあふれるこの小説は、英文学の中でも特に優れた作品として今なお世界中で愛読されている。
-
希望を失わずに戦争という嵐を乗り切った家族の物語 『あらしの前』『あらしのあと』
勇気と希望を失わずに戦争という嵐を乗り切ったオランダ人医師の家族の物語。いかなる状況の中でも、希望と隣人への思いやりを失わない限り、道が開けることを教えてくれるこの作品は、戦火や圧制に苦しむ多くの人々の胸に希望の火をともし続けるであろう。
-
『イエス・キリスト物語』 ベテラン・チャプレンが少年少女に贈るイエス伝
原題は “The King Nobody Wanted”(誰にも喜ばれなかった王)。作者はノルマン・F・ラングフォルド。本書は米国で非常に高く評価され、数あるイエス伝の中でも特徴のある優れたものとして全米の少年少女のために推薦されている。
-
『クリスマス・カロル』 英文豪が描いた今も語り継がれるクリスマス物語の名作
19世紀英国の文豪チャールズ・ディケンズはある時、クリスマスの祝いもできない貧しい人たちに、勇気と慰めを与えるような物語を作ってクリスマスの贈り物にしたいと考えた。そして1843年に書き上げられたのが『クリスマス・カロル』だった。
-
『アンクル・トムス・ケビン』 キリストの愛に生きた老奴隷の物語
米国は長年にわたり、奴隷制度に政治的解決が得られず苦慮してきた。1852年にストウ夫人の『アンクル・トムス・ケビン』という小説が出版されると、たちまち米国全土に奴隷制度をめぐって賛否両論が渦巻き、南北戦争にまで発展したのだった。
-
『罪と罰』 ロシアの文豪ドストエフスキーが描くキリスト教的愛と人間回復の希望
1866年。ロシアの文豪ドストエフスキーは、雑誌「ロシア報知」に犯罪者の心理を述べたサスペンスを連載した。これが『罪と罰』であるが、この中に信仰篤い清純な女性を配したことで、この作品はサスペンスを超えて、キリスト教文学の金字塔となった。
-
『神の小屋』 娘を殺された父は犯人を赦せるか? 「三位一体」の神を分かりやすく描いた愛と赦しの物語
これは米国のビジネスマンが自分の子どもたちや友人に読んでもらいたいと自費出版した小説であるが、刊行されるやたちまち300万部を超えるベストセラーとなり、世界各国で翻訳された。
-
トルストイ著『人はなんで生きるか』 人の心に息づく神の愛つづった不朽の名作
ロシアの文豪トルストイ。晩年には、真の文芸は人に感化を与え、人生のために何らかの益となるものでなければならないという信念を持ち、何編かの民話を書いた。その中でも『人はなんで生きるか』は、神は愛を万人の胸に深く刻み付ける不朽の名作となった。
-
神学者がつづる若者のための「人生論」 『明日に向かって バークレーとの365日』
本書は新約学者ウィリアム・バークレーの『希望と信頼に生きる―ウィリアム・バークレーの一日一章』(ヨルダン社刊、1974年)を、編集者のデニス・ダンカン氏が若い人向けに編集したものである。これは、誰でも気軽に読める大変親しみやすい「人生論」といえよう。
-
『バラバ』 キリストの代わりに釈放された盗賊の半生
出版後たちまちベストセラーとなり、著者のラーゲルクヴィストは翌年、ノーベル文学賞を受賞した。キリストの代わりに釈放された盗賊バラバの半生を通して、信仰を求めつつも何も信じることができない現代人の苦悩を描き出したことで高く評価された。
人気記事ランキング
-
ミャンマー地震、国内のキリスト教NGOが緊急募金開始
-
「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る
-
超自然的現象と科学(11)アガペー再考―アガペー以上の大きな愛「ドード」発掘 愛多妥直喜
-
キリシタン弾圧を描いた遠藤周作の代表作『沈黙』 絶望の淵で宣教師が得た答えとは?
-
人生を変えることができるのは誰? 菅野直基
-
第3回臨床牧会教育(CPE)参加者募集 オリブ山病院で6月30日〜7月11日 「信仰の実践としての医療におけるスピリチュアルケア」
-
主は生きておられる(236)ありがとう、つぼみ 平林けい子
-
斎藤友紀雄牧師死去、88歳 「いのちの電話」設立など自殺予防に尽力
-
シリア語の世界(20)名詞1・ヨハネ黙示録の賛美歌3―5章12、13節― 川口一彦
-
ワールドミッションレポート(3月30日):北マケドニア 種まきと弟子化を続ける宣教のバン
-
聖書の売り上げが5年間で87%増加、英国 Z世代がけん引か
-
「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る
-
斎藤友紀雄牧師死去、88歳 「いのちの電話」設立など自殺予防に尽力
-
東京地裁、旧統一協会に解散命令 協会側は即時抗告の意向
-
アメリカ合衆国長老教会、性自認や性的指向に基づく差別を禁じる教憲修正案を正式承認
-
日本人に寄り添う福音宣教の扉(218)音楽葬とは?その意味と特徴 広田信也
-
世界のクリスチャン700万人が参加、テクノロジー駆使した25時間集会「Gather25」
-
第3回臨床牧会教育(CPE)参加者募集 オリブ山病院で6月30日〜7月11日 「信仰の実践としての医療におけるスピリチュアルケア」
-
ローマ教皇が退院、両肺の肺炎で38日間入院
-
思い通りにいかないとき、どうする? 菅野直基
-
鈴木結生著『ゲーテはすべてを言った』 牧師の息子が書いた芥川賞受賞作
-
カトリック作家の曽野綾子さん死去、93歳
-
教会で斬首されたキリスト教徒70人の遺体見つかる コンゴ東部北キブ州
-
バイセクシャルの黒人女優シンシア・エリボがイエス役に 配役巡り批判の声も
-
パリ外国宣教会、所属司祭らによる性暴力の報告書を公表 日本でも被害訴える声
-
聖書の売り上げが5年間で87%増加、英国 Z世代がけん引か
-
「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る
-
世界のクリスチャン700万人が参加、テクノロジー駆使した25時間集会「Gather25」
-
日本キリスト教病院協会、新会長に笹子三津留氏
-
アメリカ合衆国長老教会、性自認や性的指向に基づく差別を禁じる教憲修正案を正式承認