クリスチャントゥデイは2019年、1100本以上のニュースや寄稿、コラムを配信してきました。その中から、アクセス数に基づいたトップ10ニュース(国際編)を発表します。(国内編はこちら)
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【10位】名前は「42」 北朝鮮の強制収容所を生き抜いた女性クリスチャンの証し
2月にベトナム・ハノイで開催された第2回米朝首脳会談を前に、キリスト教迫害監視団体の米国オープン・ドアーズが、北朝鮮の強制収容所に収監されていた女性クリスチャンの証しを公開しました。女性にはキリスト教信仰を持つ祖父がいましたが、女性自身が明確に信仰を持つようになったのは脱北先の中国ででした。しかし、その後捕らえられて北朝鮮へ強制送還されてしまいます。太陽の光のまったく入らない収容所での1年余りの独房生活、夫や子どもたちとの悲しい別れ、1日の労働が12時間に及ぶ労働教化刑・・・。生還するまでの壮絶な記録がつづられています。また米国オープン・ドアーズは、迫害がひどい上位50カ国のリストで、北朝鮮を18年連続でワースト1に指定しました。
【9位】ベニー・ヒン氏、「繁栄の福音」の誤り認める 自身の神学の修正を告白
「繁栄の福音」という偽りの福音を説いているとして、長年批判されてきたテレビ伝道者のベニー・ヒン氏が9月、フェイスブックのライブ放送で「繁栄の福音は少しおかしなところに行ってしまいました。私は自分の神学を修正中」であるなどと語りました。ヒン氏は昨年も、年齢を重ねるとともに自身の聖書解釈が変化していると語っており、神学的方向性の転換を示唆していました。
【8位】「ヒトゲノム計画」責任者フランシス・コリンズ氏の証し、無神論者からキリスト者に
米国立衛生研究所(NIH)の所長で、世界的に著名な生命科学者でもあるフランシス・コリンズ氏が3月、米メリーランド州で開かれたカンファレンスに出席し、牧師や科学者、学者ら300人余りを前に、自身がキリスト教信仰に導かれた経緯を語りました。コリンズ氏は、人間の遺伝子の全塩基配列を解析する「ヒトゲノム計画」の責任者を務めた人物で、数々の病気に関わる遺伝子を発見した遺伝学者として評価されています。
【7位】30歳の米メガチャーチ副牧師、うつ病との闘いの末に自殺
米カリフォルニア州のメガチャーチ「ハーベスト・クリスチャン・フェローシップ」(グレッグ・ローリー主任牧師、礼拝参加者1万5千人)で、副牧師を務めていたジャリッド・ウィルソン氏が9月、自殺しました。ウィルソン氏は、うつ病などで自殺願望を持つ人たちのための支援活動を行っていましたが、自身もうつ病と闘っていたとされています。
【6位】ベストセラー作家の米メガチャーチ元主任牧師が「棄教」 「私はクリスチャンではない」
ベストセラー本『聖書が教える恋愛講座』(原題:I Kissed Dating Goodbye)の著者で、米メリーランド州にあるメガチャーチ「カベナント・ライフ教会」の元主任牧師でもあるジョシュア・ハリス氏が7月、自身はもはやクリスチャンではないとする衝撃的な告白し、大きな波紋を呼びました。ハリス氏と長い親交のある「自由防衛同盟」(ADF)のマイケル・ファリス会長兼最高責任者(CEO)は公開書簡を著し、「イエス様は今も君を愛しておられる。(中略)何があろうと、僕はこれからも君を愛し続ける」「主が願っておられるのは、君が以前の原則に戻ることではない。君があらためて主の元に来て、愛することを学ぶことだ」などとつづりました。
【5位】「義足のランナー」オスカー・ピストリウス、刑務所内で聖書の学び
2013年に自宅で恋人を銃殺したとして、殺人罪で有罪となり、服役している南アフリカの元パラリンピック陸上選手、オスカー・ピストリウス受刑者が、刑務所内で毎週、聖書の学びをしていることを、父親のヘンケ・ピストリウスさんが英紙に語りました。ピストリウス受刑者は先天性の障がいのため、生後11カ月で両足の膝から下を切断。しかし、両足義足のランナーとして活躍し、両足切断者クラスの100、200、400各メートル走で世界記録を達成するなど、南アフリカでは英雄的存在でした。
【4位】ボコ・ハラム、キリスト教徒の援助隊員2人の処刑動画公開 ナイジェリア
イスラム過激派組織「ボコ・ハラム」が9月、ナイジェリアでキリスト教徒の援助隊員2人を処刑する動画を公開しました。ボコ・ハラムは過激派組織「イスラム国」(IS)に忠誠を示し、現在はISの「西アフリカ州」として活動しています。動画に映っていた援助隊員2人は、ナイジェリア中東部にあるキリスト教会「チャーチ・オブ・クライスト・イン・ネイションズ」(COCIN)のメンバーで、ボコ・ハラムにより避難を余儀なくされた人々のために避難所を建設する支援をしていました。
【3位】グレタ・トゥンベリさんのスピーチに「福音派」牧師が反論 温暖化問題が米国とかみ合わない要因
米ニューヨークの国連本部で9月に開催された「気候行動サミット」で、スウェーデン出身の16歳の環境活動家、グレタ・トゥンベリさんが、「若者たちは、あなたがた(各国首脳たち)の裏切りに気付き始めている」と、強烈なスピーチを行い、注目を集めました。一方、テキサス州のメガチャーチ牧師で「トランプ大統領の福音派顧問団」のメンバーであるロバート・ジェフレス氏は、米誌に「福音派牧師からグレタ・トゥンベリさんへ 『大丈夫、神様は地球を再び水没させることはないと約束された』」とする寄稿を掲載。超保守的な「聖書的世界観」に生きる米国人には、環境問題の深刻さがなかなか認知されていない現実があることが浮き彫りとなりました。
【2位】ヒルソングのワーシップリーダーがSNSに「信仰を失いつつある」と投稿 初期メンバーで作詞曲多数
世界的なクリスチャンバンド「ヒルソング・ユナイテッド」の初期メンバーで、多くの楽曲を作詞してきたシンガーソングライターで、ヒルソング教会(シドニー)のワーシップリーダーでもあるマーティー・サンプソンさんが、「信仰を失いつつある」と言い、自身にとってキリスト教は今、「単なる他の宗教のよう」などと語って波紋を呼びました。サンプソンさんはその後、棄教は否定したものの、自身の信仰が「大揺れ」であることを告白しました。
【1位】香港デモのテーマソングとなった賛美歌「Sing Hallelujah To The Lord」
中国本土への容疑者引き渡しを可能とする「逃亡犯条例」の改正案をめぐり、香港では、返還以後最大規模となるデモが立て続けに起こりました。そのデモの中で、あるキリスト教の賛美歌がテーマソングのごとく歌われました。1974年に米国の歌手リンダ・スタッセン・ベンジャミンが、イースター(復活祭)のために作詞・作曲した「Sing Hallelujah To The Lord」という曲です。一連のデモをめぐっては、キリスト教界や宗教指導者も共同で声明を出すなどしましたが、デモの大規模化から半年余りたった2019年末時点でも、収束のめどが立たない状況です。