今年1月から12月までに本紙に掲載した国内記事で多くの方に読まれたランキングは以下の通り(翻訳による国際記事は31日に掲載。連載コラムは外した)。12月29日現在のアクセス数に基づき、同テーマの記事はまとめることにした。ちなみに、幾つかの大きな集会があったが、諸般の事情で取材できなかったものも多く、ランキングに登場しないことをご了解いただきたい。
第20位は「死刑囚2人の死刑執行 加害者・被害者遺族・牧師の立場から死刑制度を考える」(7月16日掲載)。7月13日に2人の死刑囚の死刑執行が行われたことを受けて、殺人事件の加害者と被害者、そして牧師に話を聞いた。
第19位は「東京基督教大学学長の小林高徳氏召天 米国出張中に倒れる」(10月25日掲載)。米国出張中の10月23日、心筋梗塞で倒れ、集中治療室で治療を受けていたが、翌24日午後9時30分(日本時間)に召天した。61歳。半年ほど前、卒業式の時にインタビューに快く応じていただいた「小林高徳TCU学長 謙遜にキリストに従う人生を」(3月18日掲載)を掲載した記憶が新しいだけに、突然の訃報はショックが大きかった。「東京基督教大学学長の小林高徳氏 同大学・日本長老教会東関東中会合同葬は25日」(11月7日掲載)、「『絶対に走り抜けられる』と天から応援の声が 小林高徳TCU学長の葬儀に850人が参列」(11月28日掲載)という続報も多くの人に読まれた。
第18位は「文化庁が発表した最新のクリスチャン・教会数は? 教派別・県別ランキング」(8月25日掲載)。最新の文化庁編『宗教年鑑』(平成28〔2016〕年版)に基づき、各教派の信者数ランキングを、教会数や教師数とともに紹介した。ちなみに1位はカトリック、2位は日本基督教団、3位は聖公会だ。また、信者の多い都道府県ベストスリーは、1位東京、2位神奈川、3位大阪で、少ないベストスリーは、1位福井、2位島根、3位富山。
第17位は「『世の光』ラジオ牧師、羽鳥明氏召天 96歳」(4月11日掲載)。「世の光」(太平洋放送協会=PBA)のラジオ牧師、大衆伝道者として活躍した羽鳥明氏が4月10日に召天した。96歳だった。
第16位は「自民党の石破茂元幹事長があいさつ 第17回国家晩餐祈祷会(1)」(3月25日掲載)。
「私が一番真面目に聖書を学んでいたのは、高校3年生の時に教会学校の臨時雇い教師になりまして、子どもたちに教えなきゃいかんということで、その時は聖書をよく勉強しました。・・・ルカによる福音書はとても好きで、よく読んだことを覚えております。放蕩(ほうとう)息子の話・・・まさしく自分そのものである。あるいは、金持ちとラザロのたとえ・・・自分の中に金持ちが間違いなくいるのだ。そして、パリサイ人と取税人の話・・・自分の中にも間違いなくパリサイ人はいるのだと思ったことをよく覚えています。今もそうであります」
第15位は「『神抜きで悲しみは乗り越えられるのか』 香山リカ氏、聖学院大キリスト教カウセリング研究講演会で講演」(2月22日掲載)で香山氏はこう問い掛けた。
「脱宗教化された癒やし、能力開発、ヒーリングやコーチングといった技術が本当に正しいのだろうか。・・・本来は他者のための祈りであるものが、今は経済市場の中でお金儲けのために使われている。・・・誰にでも悲しみを乗り越える力があるにしても、神の存在を度外視できるのだろうか」
第14位は「身近に潜む依存症問題を考える 田代まさしさんの講演会がルーテル東京教会で」(12月14日掲載)。覚せい剤所持および使用による逮捕歴がある元タレントの田代まさしさん。ルーテル東京教会にあった幼稚園の卒園生ということもあり、同教会で講演会が開かれた。
第13位は「大阪府:大阪城ホールで高山右近列福式 ユーチューブで生中継も 2月7日」(1月23日掲載)。昨年、戦国時代のキリシタン大名、高山右近を福者とすることを教皇フランシスコが承認し、その列福式が2月7日、大阪城ホールで行われた。
第12位は「『私は共にいることを地上に帰って伝えなさい』 臨死体験の中でイエスに会った牧師の証言」(8月24日掲載)。単立岡山ニューライフ教会(岡山市)牧師の佐藤史和さん(35)が昨年、交通事故に遭い、1週間、生死の境をさまよう中で不思議な体験をした。臨死体験の中でイエスが最後にこう言って見送ってくれたという。
「あなたは私のもとを離れるが、私はあなたといつも一緒にいる。よく覚えておきなさい。あなただけではない。すべての人一人一人と一緒にいるのだ。このことを地上に帰って伝えなさい」
第11位は「刑務所伝道シリーズ(21)浮気を疑って殴った妻が帰らぬ人に」(8月5日掲載)。罪人の友主イエス・キリスト教会の進藤龍也牧師がメッセージを語る動画を見たことがきっかけで洗礼を受けた男性の証し。
「亡くなった妻には申し訳ない気持ちでいっぱい。突然、母親を奪われた子どもたちにもわびる言葉もない。何も残っていないけれど、イエス様だけが僕のそばにいてくれる。これだけで十分。5年間、頑張ってきます。刑務所の中ではゆっくり聖書も読みたいと思っています」
第10位は「『聖書 新改訳2017』発売始まる 新しい『新改訳』とは」(9月22日掲載)。お茶の水CLCでは200冊余りが入荷したが、予約分で品切れになったというほど、出足は好調。教会の礼拝やミサで使われる聖書の歴史から「新改訳2017」の位置付けを確認し、第3版からの変更点や問題点を指摘した。
第9位は「皆川達夫さんが語る隠れキリシタンの祈り『オラショ』 400年の時を超えて伝わる異国のグレゴリオ聖歌」(11月17日掲載)。日曜日の朝、NHKラジオ第1放送「音楽の泉」パーソナリティーとしても知られている立教大学名誉教授の皆川さん(90)。長崎県生月(いきつき)島に住む隠れキリシタンの末裔から聞いた祈りの歌「オラショ」の原曲を、苦労の末、スペインの図書館で見つけた話などを生き生きと語った講演だ。
第8位は、10月22日に投票が行われた第48回衆議院議員総選挙関連のニュース。そのトップは「日本基督教団牧師の小糸健介氏が社民党公認候補に内定」(10月5日掲載)。東京21区に社民党から立候補した小糸健介氏(35)は日本基督教団無任所教師(牧師)。どのような人物かを紹介した。
続けて、クリスチャンの立候補者を各党ごとにガイド。「衆議院選挙2017 立憲民主党のクリスチャンの立候補者 山川百合子氏」(10月14日掲載)。山川百合子氏(48)は、日本アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団草加神召キリスト教会員。
「衆議院選挙2017 自民党のクリスチャンの立候補者 石破茂氏、麻生太郎氏、北村誠吾氏」(10月12日掲載)。石破茂氏は日本基督教団鳥取教会の現住陪餐会員。麻生太郎氏は祖父母である吉田茂・雪子夫妻がカトリックであったことから幼児洗礼を受けている。北村誠吾氏もカトリック。
そして、選挙結果を報じたのが「戦後2番目に低い投票率で自民圧勝 第48回衆院選のクリスチャン候補者当落結果」(10月23日掲載)。