カトリック中央協議会は20日、現行のミサ典礼書に掲載されている第1~第4奉献文中の「とりなしの祈り」で、「わたしたちの教父〇〇」とされている部分を、今後は「わたしたちの教皇〇〇」に変更し、読み替えることを決めたと発表した。呼称変更の実施は同日から。
昨年11月にローマ教皇フランシスコが来日したのに伴い、日本の外務省が「法王」から「教皇」に呼称を変更し、社会的にもこの呼称が定着したことを受けての対応。発表によると、典礼委員会(委員長・白浜満広島教区司教)が今月の常任司教委員会に提案、承認され、定例司教総会で報告された。
「法王」「教皇」また典礼における「教父」の呼称は、いずれもラテン語「Papa」の日本語訳。典礼以外の場面においては、カトリック教会内でもかつては「法王」「教皇」の呼称が混用されていたが、1981年の教皇ヨハネ・パウロ2世(当時)来日に合わせ「教皇」に統一。そして今回、教皇フランシスコの来日により、典礼においても「教皇」を用いることが決まった形。
なお、教皇の呼称は、広く一般に使われており、教皇自身が署名の際にも用いるが、正式な称号ではない。教皇の正式な称号は、ローマ司教、イタリア首座司教、ローマ管区首都大司教、バチカン市国元首など計8つある。