エステルは再び王の前に奏し、その足もとにひれ伏して、アガグびとハマンの陰謀すなわち彼がユダヤ人に対して企てたその計画を除くことを涙ながらに請い求めた。王はエステルにむかって金の笏を伸べたので、エステルは身を起して王の前に立ち、 そして言った、「もし王がよしとされ、わたしが王の前に恵みを得、またこの事が王の前に正しいと見え、かつわたしが王の目にかなうならば、アガグびとハンメダタの子ハマンが王の諸州にいるユダヤ人を滅ぼそうとはかって書き送った書を取り消す旨を書かせてください。 どうしてわたしは、わたしの民に臨もうとする災を、だまって見ていることができましょうか。どうしてわたしの同族の滅びるのを、だまって見ていることができましょうか」。アハシュエロス王は王妃エステルとユダヤ人モルデカイに言った、「ハマンがユダヤ人を殺そうとしたので、わたしはハマンの家をエステルに与え、またハマンを木に掛けさせた。」(エステル記8:3~7)
エステルは、この危機的な状況の中で、同胞のユダヤ民族を絶滅から救うという、重大な使命を全うする必要がありました。そのために、自分の命を懸けてまで、王と対峙(たいじ)したのです。
神様は私たちにも、時には自分の命を懸けてまで使命を全うすることを期待されます。まだやり遂げていない、自分に与えられた使命があるでしょうか。神様が必ず勝利を与えてくださると信じて期待し、その使命のために立ち上がりましょう(参照・箴言21:31)。私たちが勝利を体験するためには、どんなに厳しい状況にあっても、自分に与えられた使命を最後まで成し遂げることが必要なのです(参照・エペソ6:13)。
自分の前にある扉がまだ開かれているうちは、自分が何をなすべきか、悩む必要もないでしょう。しかし、目の前の扉が閉ざされ、次の扉がまだ開かれていない状況に私たちが直面するとき、自分が何をしたらよいのかさえ、分からなくなるかもしれません。
そのようなとき、私たちにできることは、信仰によって、次の扉が既に開かれていると確信し、そのための準備を前に進めていくことです。祈って求めたものは、既に与えられていると私たちが信じるなら、その通りになると聖書に約束されています(参照・マルコ11:24)。神様は、私たちが信仰によって、望んでいる事柄を既に与えられたものと確信し、その未来に向かって前進することを期待されているのです。
例えば、スタート時期がまだ未定のビジネスプロジェクトについて、実際にはまだ先のことですが、今から準備すると考えてみましょう。戦略やプラン、関わる人々など、あらかじめ備えておくべきことがたくさんあることに気付きます。
ヨセフは、王に夢を解き明かすように求められたとき、既にその準備ができていました。そして、内閣総理大臣へと昇進しました(参照・創世記41:14~49)。エステルも、王のために宴会を催し、その席上で王に願いを伝えましたが、王のそばで時間を過ごすことの多かったエステルは、宴会の進め方を熟知し、その場で王に伝えた方が効果的であることも知っていたでしょう。
私たちも、将来に起こることを信仰によって確信し、今から準備を進めるならば、さらに良い形で未来を迎えることができるでしょう。
今日、信仰をもって祈り、未来の扉が開かれたことを確信して立ち上がりましょう。ただただ、何もしないで待ち続けることはやめましょう。信仰によって、望んでいる事柄を既に与えられたものと確信し、今日から、その未来に向かって歩み始めましょう。
GOD BLESS YOU!
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