日本カトリック典礼委員会は19日、日本のカトリック教会の典礼における聖書朗読で「御子」を「おんこ」と読み替えることを発表した。日本のカトリック教会は現在、「御子」を「みこ」と読む『聖書 新共同訳』を典礼で用いているが、典礼式文では「おんこ」と読んできたため、同じミサの中で「みこ」と「おんこ」が混在する場合があった。
「おんこ」への統一を求める要望があったことから、同委が『聖書 新共同訳』の発行元である日本聖書協会と協議を重ねてきた。その結果、同協会からカトリック教会の典礼における聖書朗読に限って、「御子」を「みこ」から「おんこ」に読み替える許可を得ることができたという。読み替えは、今年の聖霊降臨の主日(ペンテコステ)の翌日である5月21日から実施される。
読み替えの対象となるのは、ヨハネ4節6カ所、使徒1節1カ所、ローマ6節10カ所、コリント一1節2カ所、ガラテヤ3節3カ所、エフェソ2節2カ所、コロサイ9節13カ所、テサロニケ一1節2カ所、ヘブライ7節9カ所、ヨハネ一21節30カ所、ヨハネ二2節2カ所の計80カ所。
カトリック中央協議会発行の『主日の朗読聖書』や『朗読聖書 聖なる過越の三日間』、他のカトリック出版社から発行されている典礼用冊子を用いる場合も、該当箇所を「おんこ」に読み替える。なお、同協議会発行の2冊については、今後の重版で該当箇所が「おんこ」に修正される。また、同じく同協議会が発行する月刊誌『毎日のミサ』では、今年7月号から「おんこ」に修正するという。
同委が発表した『聖書 新共同訳』の「御子(みこ)」を「おんこ」に読み替えて朗読する箇所一覧はこちら(PDF)。