「Xの教えは間違っている! 私はイエス・キリストについていく!」。そう、X脱会を決意した矢先、Y氏から電話が入りました 。「C(都内某所)のサロンを冬季休暇で閉める間、波動を入れられないのは心配だから、富士の宿泊施設でしっかり入れ、少しでも(巨大子宮筋腫で膨れ上がった)お腹を小さくしませんか?!」と、初めて勧められたのです。
そこは、主に重症化した人をY氏が呼び、2日間泊りがけで集中的に波動を入れるプログラムを行っている場所でした。食事、お風呂のお湯、使うものすべてに波動が入れられているため、X施設の中で、“最も癒やし効果がある!” と言われている場所でした。
それまで一度も呼ばれたことがなかったのに、「イエス様についていく!」と決めた途端、呼ばれたのです。私を引き止めようとする、“闇の最終手段” だったのでしょう。
「今度こそ脱会!」と決心したのに、やはり22年に及ぶ洗脳は、私の心に再び迷いを起こしました。「呼ばれた・・・ということは、それだけ重篤なのか? だとしたら、行かないと死ぬのではないか?」。恐れが襲ってきました。
行くためには数万円の費用が必要でしたが、ちょうどその時、ほぼ同額の臨時収入が入っていたので、「“X神”が行くようにと、与えてくださったお金かもしれない。ならば、行かないと罰当たりだ。・・・否。逆に、悪魔がせっかく入ったお金を奪い、貧困から抜け出せないように縛っているのかもしれない。Xを信じてから、離婚、貧困、病気、怪我と、災難続きで幸せを奪われてばかりだったじゃないか?・・・否。そんなことはない。良いこともあった・・・けど、どれも長くは続かず、最後は最悪な結果ばかりだったじゃないか?・・・否。それは墓がいじられたのが原因で、それを立証する出来事もたくさんあった。いやいや、それは悪魔のうそで、私に墓を通して『偶像礼拝』をたっぷりさせて、最後は滅ぼそうとしていたんじゃないのか?・・・しかし・・・だけど・・・」と、頭の中は“否定と肯定”を繰り返し、自問自答で悩みに悩み、思いの世界は「神様と悪魔」の大戦争状態!
そしてついに、訳が分からなくなり大爆発!! すると、ひらめいたのです。「プログラムを体験しよう! それで、少しでも筋腫が小さくなったら、Xを信じとどまる。しかし、違う結果が出たら、今度こそ決別する!」と。・・・自分の体で“霊的人体実験”をすることにしたのです。
息子を近所に住んでいた元夫に預け、単身、富士の裾野にあったXの宿泊施設へと向かいました。それは、別荘地に建つモダンな一軒家で、4、5名のスタッフと、難病を抱えた幼い娘を持つ若い夫婦の他、数組の信者家族が来ていました。あの難病の女の子は今、どうしているでしょう?無事をお祈り致します。
さて、集中波動注入プログラムがスタートしました。まず、着いて早々1回注入、続いて夕食後1回、入浴後1回、就寝前1回、翌朝の朝食後1回、昼は近くにある、有名建築家(X信者)が建てたサロンに移動し、間隔を空けて2回。夕方再び宿泊施設に戻り、前日同様のローテーションで波動注入。これを2日間続けました。
この時は既に、うつ伏せができないほどお腹は巨大化し、胃や肺を圧迫。さらに、こじらせた副鼻腔炎は鼻を詰まらせ、まともな呼吸ができない状態。Cサロンを上回る数々の偶像に囲まれた、宗教的な静かな圧迫感。・・・そんな環境で過ごす2日間は、とてつもなく息苦しいものでした。
まだ、霊を見分ける力が養われていなかった頃ですが、内側に住んでくださっている聖霊様が教えてくださっていたのだと思います。肉の(実際に見える)目では、キラキラ光るもので明るく見えていたサロンですが、あの時、霊の目が開かれていたら、「暗い牢獄にいる」と分かったかもしれません。当時は、ただただ「この苦しみから抜け出したい!!」と、心の中で叫び続けていました。
そして最終日の朝。波動が満タンになった私は、頭の中で脳みそがクルクル回転しているような目まいが取れず、雲の上を歩いているフワフワな感覚のまま、ヨロヨロと帰宅しました。旅疲れと波動疲れで、その日はグッタリ、そのまま深い眠りへと落ちていきました。「明日の結果」を期待し、祈りながら・・・ 。
そして翌朝、とんでもないことが、私の体に起きたのです!
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