ボランティアによる電話相談「いのちの電話」の設立に関わるなど、自殺予防に尽力した斎藤友紀雄(さいとう・ゆきお)牧師が2月25日、死去した。88歳だった。
1936年東京生まれ。東京神学大学、米ランカスター神学校、同市総合病院で神学と臨床心理学を学ぶ。英国発祥の「いのちの電話」の日本における設立に関わり、日本いのちの電話連盟常務理事、キリスト教カウンセリングセンター研修所長、日本自殺予防学会理事長、民間相談機関連絡協議会会長、青少年健康センター会長、北の丸クリニック常任理事、日本臨床死生学会理事などを歴任した。
自殺予防活動への社会的貢献により、97年国際リングル賞、2007年朝日社会福祉賞受賞。12年には、日本いのちの電話連盟理事として藍綬褒章受章。日本基督教団隠退教師(牧師)。著書に『人生の旅立ち―悲しみを越えて』『今、こころを考える』、監修書に『自死遺族支援と自殺予防―キリスト教の視点から』など。