日本キリスト教病院協会(JCHA)は7日、第5回総会をオンラインで開催し、現会長の宮城航一氏(オリブ山病院前院長)の後任として、笹子三津留氏(淀川キリスト教病院理事長)を新会長に選任した。
笹子氏は東京大学医学部卒業後、パリ大学に留学。東京大学医学部第2外科医局長、ライデン大学(オランダ)招聘(しょうへい)教授、国立がんセンター中央病院副院長、兵庫医科大学外科教授などを歴任し、胃がん切除手術の世界的権威として知られる。看護師の妻と共に通う御影神愛キリスト教会(神戸市)では、がん患者やその家族たちが集う「メディカルカフェ」を開催している。
笹子氏は選任後のあいさつで、会員間の交流やJCHAの活動をより活性化させたいと抱負を語った。
総会の冒頭にあいさつを述べた宮城氏は、JCHAのこれまでの歩みを振り返りつつ、「キリスト教病院は『隣人愛』について『証し』する組織体」などと述べた設立時の自身の文書を引用。クリスチャンとして医療に従事する上での信仰的事柄や、キリスト教病院としての健全経営について話し合う場として、JCHAの活動が今後さらに展開していくことに期待を示した。
JCHAの会長は任期2年で、再任も可能。笹子氏は4月1日に、正式に新会長に就任する。
総会ではこの他、昨年11月に沖縄県で開催されたアジアキリスト教病院協会(ACHA)の第27回総会の報告や、今年6月から7月にかけて、「信仰の実践としての医療におけるスピリチュアルケア」を主題にオリブ山病院(那覇市)で開催される第3回臨床牧会教育(CPE)の紹介などが行われた。
総会には、幹事病院である淀川キリスト教病院、衣笠病院、オリブ山病院のほか、ヴォーリズ記念病院、東京衛生アドベンチスト病院、愛知国際病院の関係者らが参加した。