バイセクシャル(両性愛者)であることを公言している英国の黒人女優シンシア・エリボ(38)が、8月1日から3日まで、米ロサンゼルスで公演されるミュージカル「ジーザス・クライスト・スーパースター」で、イエス役を演じることが決定した。この配役を巡っては、冒瀆(ぼうとく)だとして批判する声も上がっている。
共に著名な作詞家、作曲家であるティム・ライスとアンドリュー・ロイド・ウェバーが手がけた「ジーザス・クライスト・スーパースター」は、1971年の初演以来、物議を醸し続けてきた。
作中では、イエスが疑心や不安と葛藤する一人の人間として描かれ、マグダラのマリアとのロマンチックな関係がほのめかされたり、イスカリオテのユダに聖書で描かれているよりも同情的な光が当てられたりしている。そのため、聖書の登場人物を軽蔑的に描いていると批判する声もある。
エリボは、映画「ハリエット」(2019年)では、奴隷解放のために闘った実在の女性活動家ハリエット・タブマン役を、映画「ウィキッド ふたりの魔女」(24年)では、主人公の一人である魔女エルファバ役を演じており、米アカデミー賞などの多数の賞でノミネート経験がある。
「ジーザス・クライスト・スーパースター」への出演は今回が初めてではなく、物議を醸した女性のみによる20年の公演で、マグダラのマリア役を演じている。
エリボ自身は、今回の配役にとても興奮しているとしており、自身のインスタグラムのストーリーには「今年の夏はちょっと忙しい。待ちきれない!」と投稿した。
しかし、配役を巡っては、ファンの間でも意見が分かれている。
英デイリー・メール紙(英語)によると、あるファンは「シンシアは自分が演じる役についてもっと慎重になるべきだ。これは明らかに不敬だ」とコメント。また、別のファンは「冒瀆」だと断じ、「王であるキリストをあざけっている」と批判した。
また、「ハリウッドは、同じような考えを持つ人々が集まる金魚鉢のようなものだ。今回もどうぞ頑張って」など、信仰に基づく物語に対するハリウッドのアプローチを批判する声もあった。