日本キリスト改革派教会は4日、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、「強く抗議するとともに、ロシア軍がすみやかにウクライナから撤退し、平和的手段による紛争解決に努力することを求めます」とする声明を公式サイトで発表した。
声明は、国際憲章の第1章第2条が、すべての加盟国に「その国際紛争を平和的手段によって国際の平和および安全ならびに正義を危うくしないように解決しなければならない」「国際関係において、武力による威嚇または武力の行使を、いかなる国の領土保全または政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎まなければならない」と求めており、さらに第6章第33条でも国際紛争の平和的解決追及の義務が明記されていると指摘。ロシアのウクライナに対する軍事侵攻は「国連憲章の精神を無視する、国際法における法と正義の秩序を踏みにじる侵略行為であり、ウクライナの人々の生命や人権を脅かし否定するものにほかなりません」と断じた。その上で、「両国間の紛争は、時間をかけて平和的手段をもって解決されるべきものであり、それ以外に真実の解決はありません」と訴えた。
核兵器による威嚇やその使用については「絶対にあってはならないこと」と強調。核の使用を示唆するロシアのウラジーミル・プーチン大統領の発言に「強く抗議する」と表明するとともに、「すべての核保有国が核兵器禁止条約を批准し、核廃絶に向かうようにも求めます」とした。
また、「戦争によって、人間がかけがえのない命を奪い合うことは、命の創造者であり、愛と恵みに富みたもう神に敵対する大きな罪です。失われてよい命は一つもありません」と指摘。「平和の主イエス・キリストから平和を実現する者としての使命を与えられている私たちは、武力(=剣)は決して平和をもたらさず、武力を用いる者は武力によって滅びるという真理をあらためて主張し、ロシアには即刻軍事攻撃を中止し、撤退することを求めます」と表明した。さらに、「戦争の渦中にあるウクライナの人々の上に、主イエスの慰めと励ましがあり、両国に真の和解が実現するように強く祈ります」とした。