ここ数年、ナイジェリアで横行するキリスト者への殺害と暴力、誘拐事件が後を絶たない。
8月に入ってから、過激なイスラム主義のフラニ族の牧童らによって、37人ものキリスト信者がナイジェリア中部のカドゥナ州で殺害された。その中には16歳の少女と、9人の子どもの父、牧師も含まれていたという。
6月には、やはりフラニ族の牧童らによって、キリスト教徒の村が襲われ、3歳の少女を含む10人が殺害された。
彼らは明確にキリスト者を標的としており、治安の行き届かない地方は事実上無法地帯と化している。
英議員連盟の報告によると、2015年に選出されたフラニ族出身のムハンマド・バフリ現ナイジェリア大統領が、同国中部と南部で横行するフラニ族によるキリスト者殺害に対して、事実上、何も対策を講じていないと非難の声を上げている。しかも最近は武装の強力化傾向があり、虐殺者らは自動小銃やロケットランチャーまで装備しているという。
ナイジェリアの迫害下にある兄姉らのために祈ろう。彼らの流された血が、地に落ちた一粒の麦となって大いなる魂の収穫をもたらすよう祈っていただきたい。
■ ナイジェリアの宗教人口
イスラム 45・1%
プロテスタント 37・1%
カトリック 12・1%
土着の宗教 3・3%