日本聖書協会主催のクリスマス礼拝が5日、日本基督教団富士見町教会(東京都千代田区)で行われ、来週正式に同協会の総主事に就任する予定の具志堅聖(きよし)副総主事がメッセージを伝えた。具志堅氏は、東方の博士たちが星に導かれて遠い地からベツレヘムにたどり着いたように、聖書の記す神は不思議な出会いや導きをもって一人一人を世話してくれると説き、「救い主はおられます、私たちのただ中に。救い主は再び来られます、待ち望む者たちのために」と聖書の約束する希望を語った。
具志堅氏はメッセージで、マタイによる福音書2章の記事を引用。救い主であるイエス・キリスト誕生の知らせを喜ばず、疑心や不安を抱いたエルサレムの人々の心模様は現代人にもあると指摘。「人間の罪の実像を記録している。しかし、そのような世の中に、救い主はお生まれになった」と説いた。
第30回となる聖書事業功労者賞表彰式も併せて行われ、税理士法人シリウス長岡事務所社員税理士の長岡淳三氏が表彰された。長岡氏は、同協会の外部監査役を務め、今年1月のキリスト教視聴覚センター(AVACO)との合併事業にも貢献した。
欠席した本人に代わって、長男で同事務所代表の長岡正氏が感謝の言葉を述べ、「今後も父はクリスチャンの税理士として、私はキリスト教への理解を持った税理士事務所の代表として、神様にお用いいただけるよう祈り、精進してまいりたい」と話した。
最後のあいさつで同協会の大宮溥(ひろし)理事長は、「日本国民全体の人口も右下がりの状態で、決して見通しが楽観的にはなれない時期。しかし、こういう時にこそ、心の糧としての聖書が糧になる必要がある。祈りとご支援をいただき、前進したい」と語った。