【CJC】台湾(中華民国)の陳建仁副総統は6日、修道会フランシスコ会の創設者、聖フランシスコ生誕の地として知られるアッシジを訪れ、世界と「両岸」(台湾と中国大陸)の平和のために祈った。台湾の通信社「中央社」が報じた。
陳副総統は4日にバチカン(ローマ教皇庁)で行われた故マザー・テレサの列聖式出席のため、蔡英文総統の特使として派遣された。陳氏はカトリック信者で、洗礼名は現教皇と同じフランシスコ。この名はともに聖フランシスコから取られている。
「両岸」の関係は、北京政府が受け入れを迫る「1つの中国」の原則を認めない蔡政権の発足以来冷え込んでいる。一方でバチカンと北京政府の関係は歩み寄りが伝えられており、バチカンが中華民国(台湾)との国交を断絶するのではないかとの懸念も高まっている。バチカンと北京政府は1951年に断交している。
陳氏は4日、バチカン国務長官のピエトロ・パロリン枢機卿と会談した。中華民国外交部によると、パロリン氏は中国大陸との対話は布教などのために必要だと説明したという。外交部高官は6日、バチカンと「大陸」は「政治上のいかなる問題にも触れていない」との認識を示した。