正教会とカトリック、プロテスタントからなる「聖地キリスト教エキュメニカル財団」は25日、エルサレム時間の午前0時(日本時間の同日午前7時)より、パレスチナとイスラエルの対立が続くベツレヘムの聖誕教会(降誕教会)から、クリスマスを祝う深夜ミサをインターネットで生中継する。
同財団はまた、ベツレヘムの中心部にあるメンジャー(まぶね)広場での祝祭を、エルサレム時間で25日午前8時から午後3時まで(日本時間の同日午後3時から午後10時まで)、またカトリックのラテン総大司教の歴史的行列を同時間で25日午後3時から(日本時間の同日午後10時から)それぞれ中継する。
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一方、ギリシャ正教会エルサレム総主教のフェオフィル3世は13日(ユリウス暦の11月30日)、キリアコス・ナザレ府主教らが出席する中、約1万人の群衆を前にしてクリスマスツリーに点灯した。
同総主教は21日、教会指導者やユダヤ教のイスラエル主席ラビ、他の主立った宗教指導者らとの会談で、イスラエルとパレスチナの対立の中で「あらゆる暴力を非難する」「人間は神の姿に似せて創られたのであり、この真理が私たちの人間理解の基礎だ」と述べるとともに、旧約聖書の創世記2章7節を引用し、「私たちは同じ人間としての本質を共有しているだけでなく、同じ土から創られた」と語った。その上で、新約聖書のローマ書8章22、23節を引用しつつ、平和と和解、そして互いの繁栄を訴えた。
ギリシャ正教会の降誕祭は、西暦の1月7日に行われる。
また、ヨルダンおよび聖地の福音ルーテル教会(ELCJHL)監督で、自らもパレスチナ難民のルーテル世界連盟(LWF)ムニブ・ヨウナン議長は、9日にLWFの公式サイトに掲載されたクリスマスメッセージで、「私たちの世界には、正義に基づいた平和のための場所があるのでしょうか?」と問い掛け、安全を求める世界中の難民に希望をもたらすよう諸教会に訴えた。