【CJC=東京】教皇フランシスコは16日午後、首都ソウル南方の忠清北道陰城郡のコットンネを訪問した。
バチカン放送(日本語電子版)によると、「花の村」を意味するコットンネは1976年に創始されたカトリック共同体で、ホームレスの人々や障害者らへの支援をはじめ、幅広い社会福祉活動を行なっている。共同体は大学や病院も併設する複合施設となっている。
教皇は、最初に障害者リハビリセンター「希望の家」を訪問、大人から子どもまでの患者たちや、医療関係者と会った。
続いて教皇は韓国の修道会関係者との集いが行われた「愛の学校」のホールに移動。その途中、白い小さな十字架がいくつも建てられ、花が添えられた一角を通った。堕胎された子どもたちを象徴するこの庭園で、教皇は立ち止まり祈りをささげた。
修道会関係者およそ5千人との集会で教皇は、修道者らの証しが喜びに満ちたものであってこそ、人々をキリストに引き寄せることができると強調。その喜びは祈りと御言葉、秘跡、共同生活によって培われるものであり、それらが欠ける時、修道生活の最初に知ったその喜びの賜物をかき消す弱さや困難が生じてしまうと、助言した。
また、教皇は「奉献生活者にとって清貧は『壁』であり、『母』である」とも述べ、「清貧は、壁として奉献生活を守り、母として成長を助け正しい道を歩ませる」と説かれた。そして、奉献生活者が清貧の誓いにも関わらず、裕福な者のように生活することは、信徒を傷つけ、教会に害を与えると警告した。
コットンネ訪問の最後に、教皇は霊性センターで、使徒職に積極的に携わる信徒らに励ましを与えた。