【CJC=東京】韓国の聯合ニュースは、朴槿恵大統領が8月14日、同日初めて韓国を訪問した教皇フランシスコとの会談後に行った演説について報道した。「全世界に12億いるカトリック信者の最高指導者である教皇の訪問は韓国のカトリック(天主教)と国民にとって大きな祝福だ」とした上で、「私と韓国の国民は今回の教皇の訪韓が長く続く分断の傷を治癒し、朝鮮半島に希望の統一時代を開く大切な契機になると信じる」と述べたと言う。
朴大統領はまた「教皇がアジア地域のなかで初めて韓国を訪問したのは、韓国天主教会に対する教皇の格別の愛情と共に、分断の痛みを受けている朝鮮半島に平和と和解の精神を植え付けようとの気持ちが込められていると考える」と謝意を示した。
さらに南北分断と朝鮮戦争について言及し、「民族に長い歳月の間、大きい傷を与えた」と指摘。同族間の争いにより、多くの人命が犠牲になったことや、休戦ラインの向こう側にいる家族に会えず、懐かしさと苦痛の中で一生を送る離散家族が韓国だけで7万人いることなどを説明した。
さらに、韓国天主教が北朝鮮地域で教会財産を没収され、多くの聖職者や修道者が拉致されたり命を失ったりしたとした上で、「もうこのような痛みの歴史を越え、真の南北和解と統一時代を開く時だ」との考えを示した。