紛争や自然災害、貧困など厳しい環境で生きる子どもたちに「希望」を届けようと、キリスト教国際NGO「ワールド・ビジョン・ジャパン」(WVJ)が、クリスマスキャンペーン「希望を、贈ろう。」を始めた。11月1日から12月26日までの約2カ月にわたり、メインの支援プログラムである「チャイルド・スポンサーシップ」への参加などを呼びかける。
WVJは例年、クリスマスを前にしたこの時期にキャンペーンを行っている。チャイルド・スポンサーシップへの参加呼びかけは、昨年に引き続き「1000GIRLSプロジェクト」として、1000人の少女を支援するスポンサーを集めることを目標にしている。
プロジェクトの特設ページは、「世界には『女の子』であるという理由だけで、未来を閉ざされてしまう子どもたちがいます」として、少女たちが直面する厳しい状況を分かりやすい数字で示している。それによると、世界では毎分22人の少女が児童婚を強いられ、1億2900万人の少女が学校に通えていない。また、世界の女性の約3人に1人が、身体的・性的暴力を経験しており、性的搾取を目的とした人身取引の被害者の9割は女性と少女だという。
チャイルド・スポンサーシップは、1日当たり150円(月額4500円)を継続的に支援するプログラム。スポンサーが支援地域の子どもを1対1で支える仕組みで、年に1度成長報告書が届くほか、子どもと手紙をやり取りしたり、現地を訪問して支援している子どもに直接会ったりすることもできる。支援金は子どもやその家族に直接手渡すのではなく、水衛生や保健・栄養、教育など、その地域全体の課題解決のために用い、子どもを取り巻く環境の根本的な改善を目指す。
今年のキャンペーンはこの他、「クリスマス募金」として、水・食糧支援のための寄付も募る。募金の特設ページによると、世界には急性栄養不良の5歳未満児が4500万人もいる。また、1日に1万3400人の5歳未満児が死亡しており、その約45パーセントは重度の栄養不良に陥っているという。
寄付の金額は任意。5千円であれば、避難生活者2人に食料品購入用の現金1カ月分を給付でき、1万円であれば、子ども10人に1カ月分の栄養補助食を提供できる。また、3万円であれば、避難生活者42人に1カ月分の食糧を提供できるとしている。
この他、キャンペーン期間中にはイベントも開催する予定。イベントの参加呼びかけなど、WVJの活動を広めてくれる人には、オリジナルステッカーも配布する。また、各種SNSではキャンペーンを知ってもらうため、ハッシュタグ「#希望を贈ろう」を付けてシェアするよう呼びかける。
WVJは、国連経済社会理事会に公認・登録され、約100カ国で活動を展開しているキリスト教国際NGO「ワールド・ビジョン」の日本支部。WVJは認定NPO法人であるため、寄付金は寄付金控除の対象となる。
クリスマスキャンペーン「希望を、贈ろう。」の詳細は特設ページを。