さて、この土地に、羊飼いたちが、野宿で夜番をしながら羊の群れを見守っていた。すると、主の使いが彼らのところに来て・・・言った。「・・・きょうダビデの町で、あなたがたのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。あなたがたは、布にくるまって飼葉おけに寝ておられるみどりごを見つけます。これが、あなたがたのためのしるしです。」すると、たちまち、その御使いといっしょに、多くの天の軍勢が現れて、神を賛美して言った。「いと高き所に、栄光が、神にあるように。地の上に、平和が、御心にかなう人々にあるように。」(ルカ2:8~14)
皆さんは、クリスマスらしい喜びが心にあり、イエス様の恵みによって潤され、また魂に救いを得て、平安や力強い祝福のある毎日を送っていらっしゃいますか。暗いニュースの多い世の中ですが、私たちの心の中も暗い話題でいっぱいにならないように気を付けたいと思います。
今日お開きしたルカの福音書2章は、有名なクリスマスの物語です。ちょうどイエス様がお生まれになった夜、夜通し羊の番をしていた羊飼いのところに、光輝いた主の使いが現れ、「恐れることはありません。今、私はこの民全体のためのすばらしい喜びを知らせに来たのです」(10節)と語られました。
マリヤの受胎告知やベツレヘムの馬小屋でのイエス様の出産、東方の博士たちが黄金、乳香、没薬の贈り物で礼拝したような、代表的なクリスマスのエピソードがありますが、注意してほしいのは、このクリスマスの物語を単なる心温まるおとぎ話、昔話で終わらせないで、事実として受け止めてほしいということです。
4つの福音書の後に来る「使徒の働き」は、同じルカによって書かれました。ルカの福音書では、イエス様の誕生から始まり、ご生涯、弟子たちとの時間、十字架とよみがえりについて記しました。使徒の働きでは、弟子たちが聖霊を受けて教会が誕生し、全世界に福音を宣べ伝える一連の事柄が記されています。
それらを書いたルカが、一部分だけおとぎ話として書き、途中から歴史上の事実を書くということは考えられません。イエス様の物語を書くときも、彼と共に過ごした使徒たちの歴史を書くときも、自分たちが生きる同じ世界の時間と空間の中で起こった事実として書き記しました。
クリスマスをおとぎ話ではなく、私たちの上に起こる神様の恵みと捉えるために4つのポイントを確認しましょう。
1. クリスマスに “よき知らせ” を!
このクリスマス、私たちを幸せにする本物の “よき知らせ” を聴き、神様から元気、勇気、励ましを頂きましょう。
2. “よき知らせ” を自分のものとしよう!
御使いが言う “よき知らせ” を2千年前の民や羊飼いだけのものに限定せずに、「私のもの」として受け止めましょう。
3.「救い」を「癒やし」を通して体験しよう
イエス様は、出会う人々を救い、癒やしを求める人々を全て癒やされました。救い主によって癒やされ、私たちの人生に神の御業が現されることを体験しましょう。
4. 聖霊が豊かに働くクリスマスを!
御子イエス・キリストの誕生によって、神の偉大な救いの御業、聖霊による神の働きが始まったのです。弟子たちが聖霊に満たされ、しるし、不思議、力ある業を行う者として全世界に散らされ、教会を建て上げていったように、キリストの誕生を通して、私たちに御霊による働きが与えられました。キリストの誕生は史上最大の奇跡です。このクリスマスの日々、そのことを覚え、神様による癒やしを体験しようではありませんか。
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