世界180カ国以上で活動する国際宣教団体「ユース・ウィズ・ア・ミッション」(YWAM)の創設者、ローレン・カニングハム氏が6日朝、ハワイ島コナの自宅で死去した。88歳だった。
妻のダーリーンさんは数カ月前、カニングハム氏がステージ4のがんと診断されたことを明らかにしていた。家族は、カニングハム氏の生活の質(QOL)を重視することを決め、QOLを低下させる医療を避けたという。
カニングハム氏は1935年、米カリフォルニア州生まれ。48年に参加したリバイバル集会でひざまずき祈る中で、神の働き人としての召命を受けた。当時13歳だった。60年にYWAMを設立。YWAMはその後、世界最大のキリスト教青年宣教団体の一つとなり、数え切れないほどの若者たちを宣教に携わるよう励まし、宣教のために訓練した。
カニングハム氏が青年宣教に対する情熱を持ったのは、56年に若者たちの波が地球の全ての大陸に押し寄せるという幻を見たことがきっかけだった。
YWAMとそれから派生したさまざまな働きを監督する傍ら、執筆活動もこなし、信仰、宣教、ミニストリーに関するクリスチャン向けの著書を世に送り出した。主な著書に、『神様、私に語ってください』(邦訳書)、『瀬戸際を生きる勇気』『なぜ女性じゃだめなの?』『国々を変革する書物』『われわれは今こそ聖書の欠乏をなくせる』(いずれも英語)などがある。
カニングハム氏には、60年間連れ添った妻のダーリーンさん、子どものカレンさん、デイビッドさん、孫のマディソンさん、ケナさん、リアムさんがいる。
カニングハム氏の訃報を受け、教会指導者らも追悼の意を示した。
米大衆伝道者のフランクリン・グラハム氏は、「この男(カニングハム氏)は何と素晴らしい人生を送ったことでしょう。ローレンは神に用いられることを許され、何十年もの間、福音のために力を尽くしました。『わたしは復活であり、命である。わたしを信じる者は、死んでも生きる』(ヨハネ11:25)。ダーリーン夫人とご家族、そしてYWAM全体のためにお祈りください」とコメントした。
ベストセラー『人生を導く5つの目的』の著者で、米サドルバック教会の創設者であるリック・ウォレン氏は、「今朝早く、霊的巨人で、YWAMの創設者でもあるローレン・カニングハム氏が栄光のうちにこの世を去りました。私の親愛なる、慈愛に満ちた友人であり、仲間であり、大宣教命令の先見者であり、何百万もの人々にインスピレーションを与えた人物については、後ほど何か書きたいと思います。良くやった。良い忠実な僕(しもべ)よ!」