世界的に著名な米大衆伝道者、故ビリー・グラハム氏が韓国ソウルで開催した歴史的な伝道集会の50周年記念集会が、ソウルワールドカップ競技場で開催された。会場には7万人の聴衆が集まり、ビリー氏の息子で、現在はビリー・グラハム伝道協会(BGEA)の総裁を務めるフランクリン・グラハム氏が熱いメッセージを語った。
記念集会が開催された6月3日は、ビリー氏が1973年5月30日から6月3日までの5日間にわたって、韓国の地方主要都市とソウルで開催した伝道集会の最終日。集会には5日間で320万人、ソウルの汝矣島(ヨイド)広場で行われた最終日は、1日だけで110万人が集まり、ビリー氏が開いた伝道集会としては最大の動員数を記録。参加者の多くは会場まで徒歩で移動し、並々ならぬ献身と霊的メッセージへの熱意を示し、5日間の集会を通じて7万5千人がキリストを信じる決心をした。
当時の会場である汝矣島広場は、かつてその地にあった飛行場の滑走路を利用した広場で、現在は緑地化され汝矣島公園となっている。広場時代の84年には、韓国のプロテスタント宣教100周年記念集会も開催され、この際もグラハム氏が、集まった100万人の聴衆を前にメッセージを伝えた。
今回の記念集会は、当時ビリー氏の通訳を務めた水原(スウォン)中央バプテスト教会元老牧師のビリー・キム氏と韓国の諸教会が、フランクリン氏を招待して行われた。BGEAによると、記念集会には競技場の収容人数を大幅に上回る人々が訪れ、数千人がキリストを信じる決心をした。
フランクリン氏は、記念集会に参加できたことへの光栄と謙虚な思いを深く表明し、韓国の諸教会に与えた父ビリー氏の永続的な影響と、1973年の伝道集会が自分自身の霊的成長に果たした役割を強調した。
「父はビリー・キム氏と最後に会ったとき、『韓国でもう一回伝道集会をやろう』と言ったそうです」。フランクリン氏はそう言い、今は亡き父も今回の記念集会に興奮し、感謝したことだろうと語った。
「韓国は50年の間に大きく変わりました。世界は変わりました。しかし、神のあなたに対する愛は変わっていません。神はあなたを造り、あなたを創造し、あなたを愛しています。あなたを罪から救うために、御子イエス・キリストを遣わされました。もしあなたが信仰によってそれを受け入れ、主の名を信じ、罪から立ち返ることを望むなら、あなたの魂は永遠に主の御手の中で安全で安心なものになるでしょう」
「私は韓国の人たちを愛しています。強くて美しい国であり、人々はとても誠実で寛大です。彼らはいつも私をくつろがせてくれました。私はこの国の人たちと一緒にいられることを楽しみにしています。しかしまた、私は、多くの人々にとって困難な時期にソウルに来ています。パンデミックは非常に困難なものでした。人々は、希望があることを知る必要があります。多くの人が将来に不安を感じ、どこに向かえばいいのか分からなくなっています。私は、神が私たちの人生に対する計画と、目的を持っておられることを知ってほしいのです」
「韓国のような国は世界にありませんが、お金や技術があっても、人の心の空白を埋めることはできません。人は『自分は何者なのか、なぜ私はここにいるのか、私の人生の目的と意味は何なのか』ということを知りたいと望みます。人々は、自分が何を探しているのかさえ分からないまま、何かなくしたものを探しています。その空白を埋められるのは神様だけです。私は、韓国の人々に対する神の愛というシンプルなメッセージを話すために来ました。そして、神の御子イエス・キリストを信じることによって、いかに神と個人的な関係を持つことができるかを皆さんに知ってもらいたいと思っています」
フランクリン氏の息子で、BGEAの副総裁でもあるウィル・グラハム氏は2日、ソウルにある6万人の教会員を有するサラン教会で開催された青年集会でメッセージを伝えた。この集会には、6500人が参加した。また日曜日の4日には、会員数が50万人を超え世界最大の教会として知られる汝矣島純福音教会を訪れ、礼拝で説教を行ったという。