フェリス女学院元理事長で、2015年にキリスト教功労者として顕彰されたドイツ文学者の小塩節(おしお・たかし)氏が12日午後1時21分、敗血症のため東京都三鷹市の病院で死去した。91歳だった。葬儀は親近者で行われた。喪主は長男の和人(かずと)氏。NHKや共同通信などが伝えた。
1931年、長崎県佐世保市生まれ。東京大学文学部独文科卒業。国際基督教大学(ICU)、中央大学教授、フェリス女学院院長・理事長など歴任。1985年から3年間、当時の西ドイツで日本大使館公使を務めたほか、現地のケルン日本文化会館館長などを兼務した。NHKのドイツ語講座では、20年以上講師を務めた。
父は牧師で日本聖書学研究所初代所長などを歴任した小塩力(つとむ)氏。ドイツ文学、ドイツ語に関する著書のほか、キリスト教に関する著書も多く、『「神」の発見:銀文字聖書ものがたり』や英文学者の妻・トシ子氏との共著『聖書のおはなし』など多数がある。