唐代の景教徒たちは、聖書や教義書、賛美歌などを彼らの言語のシリア語から漢訳していました。主な用語をかっこ内に当時の漢字で表記し、一部を拓本で紹介しました。
3. 人名
イエス・メシア(移鼠迷師訶)、アダム(阿談)、エバ(良和)、エフライム(遏払林)、エリヤ(伊利耶)、カイザル(寄悉)、シモン・ペテロ(岑穏、ソグド語で石をサンガと言い、石を意味するペテロを僧伽と漢訳。シモン・ペテロは岑穏僧伽)、ダビデ(多恵)、パウロ(寶路)、ピラト(大王毘羅都思)、マタイ(明泰)、マリア(末艶)、マルコ(摩矩辭)、モーセ(牟世)、ヨハネ(瑜罕難)、ルカ(盧伽)。
4. 地名
エルサレム(烏梨師斂城)、ユダヤ(伊大城)、ナザレ(那薩羅)、ヨルダン(述難、約旦)、ペルシア(波斯)、コンスタンチノープル(拂林)、東ローマ帝国(大秦国)。
5. その他
ゴルゴダ(訖句)、十字架(十字、上懸高、木上縛着、受苦、受死)、復活(従死起)、洗礼(向水、入湯)、天国(天堂)、よみ(黄泉、暗府)、指導者(景士)、信徒(達娑でシリア語のタルサの音訳)、会堂(景寺)、天使(飛仙、神天)、悪魔(悪魔、娑殫、娑多那、参怒)、イエスの星(景宿)。
※ 参考文献
『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(改訂新装版、イーグレープ、2014年)
旧版『景教のたどった道―東周りのキリスト教』
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