ハンガーゼロ(日本国際飢餓対策機構)は、昨年12月に勢力の強い台風22号による被害を受けたフィリピン・パラワン島ロハス県で、110世帯の住民を支援するための緊急募金を呼び掛けている。現地パートナーのハンズ・オブ・ラブ・フィリピンを通じて、被災家屋40棟の補修、集会場の修理、食料支援を主とした生活面でのサポートなどを予定している。
活動は、ハンズ・オブ・ラブ・フィリピンの理事で、被災地区にある教会の牧師が担当。住民に屋根や壁板、くぎといった家屋の補修資材を提供するほか、大工1人も現地に派遣する。また、家屋の補修が終わるまでの約2カ月間、必要に応じて住民に食料などを提供する。活動期間は2月末までをめどとしている。
ハンガーゼロのフィリピン駐在員でハンズ・オブ・ラブ・フィリピンの代表を務める酒井保氏によると、コロナ禍の厳しい移動制限によって被災地にスタッフを派遣することが困難な中、現地の住民と関係を持つ理事がいたことで支援の道が開かれたという。
酒井氏は今回の支援地域について、「原住民が住んでいる地域で、長年教育を受ける機会を奪われてきた結果、差別されてきました。教育省の認可を受けた私立学校がようやく始まった地域でもあり、今後この地域に住む少数民族の方々の教育の中心になることが期待されています」と語り、「ぜひご支援をお願いいたします」と呼び掛けた。
目標金額は300万円。緊急募金の受け付けは郵便振替、またはハンガーゼロのホームページから直接クレジットカード決済が利用できる。
■ 緊急募金受け付け用郵便振替口座
記号番号:00170・9・68590
加入者名:日本国際飢餓対策機構
※ 通信欄に「フィリピン台風」と明記