私たちは「弱さに寄り添うこと」を目標に、これまで効果的な宣教手段を探索してきましたが、本年「傾聴」活動の拡大展開を目指す非営利型一般社団法人「善き隣人バンク」の稼働を機に、より的を射た宣教の仕組みを得ることができたと考えています。
「善き隣人バンク」の基本綱領を下記に示しますが、「傾聴」の姿勢こそが宣教活動の基本になることを日々確認しています。
これまで試行してきた数々の働きも、この「傾聴」の働きを基本にすることで活性化され、大きな祝福を各地に持ち運ぶようになると期待しています。
相談の電話が入り始める
公開された「善き隣人バンク」のホームページを見て、様子をうかがうように連絡をくださる方が増えてきました。何度かお話を聴かせていただく中、さまざまなことを打ち明けてくださるようになり、それぞれの人生に寄り添う働きが始まっています。
コロナ禍にある現代社会では、孤独の中で心を深く病んでおられる方が大勢おられます。それぞれの対応がその場だけで終わることなく、継続して寄り添えるように心を配っています。
私たちに連絡をくださる方は、助けを求める余力のある方です。背後には、連絡さえできない「孤独」の極みにある方々が大勢おられます。それらの方々にもこの働きが届くように、地道に活動を展開していきたいと願っています。
やがてこの働きが拡大展開し、厚生労働省の進める地域包括ケアシステムの働きと連携し、心の痛みを抱える多くの人々に対し、より効率的な支援の働きが提供されることをビジョンとして描いています。
依頼者に対し人材を充てる
今後「善き隣人バンク」は、人材、資金、能力、経験などの重要なリソースを積み上げていきますが、発足して間もないため、現在のところすべてが不足しています。
しかし、いったん相談や依頼が入ると、その方に寄り添う最適な人材を充てる作業を通し、奉仕者や応援者の連携が急速に広がっていきます。「傾聴」の働きはお話を聴かせていただくことですが、心の痛みを共に担っていくことになるため、一人のクライアントに対し、複数のスタッフがチームを組んで寄り添うようにしています。地域や立場を超え、現場に則したチームの連携が求められます。
また、刻々変化するクライアントの状況把握や、各スタッフのレベル向上、それぞれのチーム連携、経理、事務などを担うため、各地域にフルタイムに近いスタッフが必要になってきます。現在、関西地区でそのような体制を組もうとしていますが、相談は全国から入りますので、各地域のスタッフの充実は必須の課題になっています。
スタッフを支える人件費が増加する
実際に「傾聴」の奉仕に関わってくださるスタッフには、時給と交通費を差し上げています。またフルタイムスタッフに対しては、法人の正社員として雇用しています。今後、全国にこの働きを拡大するための人件費は増加の一途をたどることになるでしょう。
現在のところ、それらのめどはまったく立っていません。しかし、実際の「傾聴」の現場で得られる成果は、他のどの働きより格段に大きいことから、私たちは恐れることなくこの働きを展開したいと思います。そして多くの方々に「傾聴」の効果を知っていただき、支援を頂いて、この働きを全うしたいと考えています。
イエス・キリストがこの世に来られたのは、私たちの「善き隣人」になってくださるためでした。願わくは、私たちも聖霊の助けによって、イエス・キリストの歩みに従う者とさせていただきたいものです。
しかし、聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリアの全土、さらに地の果てまで、わたしの証人となります。(使徒の働き1章8節)
皆様からの寄付、応援をよろしくお願いいたします。
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