巨大筋腫による子宮全摘出手術の日程が、2013年4月12日9時からと決まってから約2カ月間、さまざまな検査や投薬・ホルモン注射などの治療を経て、手術前日の4月11日、J大学病院に入院しました。
母と共にS先生(当時の所属教会主任牧師)も付き添ってくださり、入院準備を手伝ってくださいました。病室に入ると、私は手術のための検査や点滴などの準備に入ったので、その待ち時間を利用して、S先生が母を信仰書籍の専門店Oに連れていってくださいました。
母は、「きれいだったから買ってきた」と、ドライフラワーと木で出来た小さなリースをくれました。そこには、「わたしの目にはあなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している」(イザヤ書43章4節)と書き記されていました。
「自分は生きる価値もない。死んでしまいたい・・・と思い詰め、暗い悲しみのどん底にいたときも、主はずっと私に、このように語ってくださっていたのだろう。だから、私は今、生かされている。どんな時も変わらず、主は私を愛してくださっている」・・・天の父の愛が、御言葉を通し、私のすべてを温かく包み込みました。
この御言葉は、自分の真のアイデンティティーを失いかけそうになったとき、慰め励ましてくださる大切な「救いの御言葉」となっています。奇しくも、母の洗礼のお祝いにと、マルセ先生が母のために選んでプレゼントしてくださった額にも、この御言葉が美しい花の絵と共に書き記されていました。大きな大きな主の愛のシンクロ・・・心に深く深く沁みました。
その日の夕方、医師団による手術の説明をS先生と母と私の3人で聞きました。手術中に起こり得るあらゆる状況を想定した対応について説明され、「最悪の場合、卵巣の全摘出、さらにその他の箇所の切除もある」とも言われました。一瞬、思考が止まりました。が、私より母の方が動揺しているのが分かったので、母の手をしっかり握り締め、S先生も母の肩を抱きしめながら、「大丈夫だから」と2人で励ましました。
当時ノンクリスチャンだった母(2019年4月受洗)にとって、つらい気持ちを1人で背負っている思いだったでしょうが、そんな母にイエス様は確かに触れてくださり、おかけですぐに平安を取り戻してくれました。本当に感謝でした。
いよいよ手術当日。8時15分、母、息子、そしてS先生に付き添われ、歩いて病室を出発。エレベーターを降り、廊下を歩き、一歩一歩手術室に近づいていく。と、手術室の扉の前に、元夫Aが立っていました。手術の間、まだ小学4年生だった息子の相手をするためでした。私が「ありがとう」と言うと、「おぉ・・」と一言。これだけの会話でしたが、心から感謝しました。
手術室に入る直前、不安そうに立っていた息子を強く抱きしめました。「じゃあ、行ってくるね!」と笑顔で言うと、「うん」とうなずき、ちょっぴり笑顔を見せ、見送ってくれました。後で母に聞いたのですが、かなり涙を我慢していたらしく、私が入った直後、「アレっ、何だろう・・」と、ごまかしながら涙を拭っていたそうです。その光景を想像したとき、息子の肩を優しく抱き、「大丈夫だよ」とほほ笑むイエス様が見えました。主は本当に優しいお方です。
手術室に入ると、見たことのある光景が広がっていました。「ドクターX」など、医療ドラマに登場する手術室そのもので、まるでセットに思えてしまい、一瞬、「えっ? 撮影?」と錯覚してしまいました(笑)。自分が手術を受けるリアル感が消えるほど、心に余裕ができていたのです。イエス様が 「恐れ」を閉め出してくださったに違いありません。
麻酔科の先生が、「じゃあ、佐伯さん、麻酔入れていきますよ」と言い、腕に刺した管から血管の中へと麻酔薬が入れられ、ひんやりとした液体が血管に流れ込んでいる~~と思った瞬間、吸い込まれるように眠ってしまいました。全身麻酔での手術は初めてだったので、初めて味わう「寝落ち」の感覚でした。
夢の中の記憶はほとんどないのですが、「公園の砂場の中に立つ鉄棒で遊んでいる」情景だけ、うっすらと覚えていました。最近になって、アイラ・L・ミリガン先生の著書『あなたが見る夢を理解する』(夢から来る神の啓示を知るための辞書)で調べてみたところ、「鉄」は“力”を表し、「パワフル・無敵」または「要塞・頑固」を示すとあり、「砂場」はなかったのですが「砂利杭」という項目があり、「砂場に立つ鉄棒」はまさに大きな「砂利杭」ではないか!と見ると、“源”を表し、「みことば・豊かな供給」と書いてありました。
悪い感じはなく、とても力強さを感じた夢でしたから、「みことばが魂に打ち込まれ、無敵なまでに強くなる!!」という思いが来ました。主が、「サタンが私の体に植え付け、呪いで巨大化させた“要塞”を、みことばの力によって破壊し取り除かれた」ということを、物質的には手術で取り除く!という行為によって分かるように見せてくださったのだと思います。
そして約3時間半後、手術が終わりました。目覚めたとき、助手のK先生から、「佐伯さん、終わりましたよ。お疲れ様~。卵巣や他の臓器は取らずに済みましたからね。良かったね」と声を掛けていただき、ホッとしました。イエス様が守ってくださったと感謝しました。「術後、しばらくICUに入ってもらうかもしれない」と言われていましたが、一般病棟に戻されました。
手術の途中、摘出した腫瘍をS先生と母と息子が見せてもらったとのことで、S先生がスマホで撮ってくださったものを後で見せていただいたのですが、かなり衝撃的でした!! 約30センチの巨大な腫瘍は、まるで精肉店の大型冷蔵庫に吊るしてある肉の塊のようで、とてもグロテスクで不気味でした。しかし、その塊は「子宮筋腫ではなく別の物体」と言われ、「筋腫はコレだけ」と医師が摘んで見せた腫瘍は、大人の親指第一関節くらいに小さくなっていたのです!
教会の皆さんに祈っていただいた際、下腹に「クッ!」という感覚がありましたが、以前、約15センチと言われた筋腫が、“癒やしの祈りによって小さくなったのだ” と思いました。得体の知れない物体が何かは検査するまで分かりませんでしたが、「臭いからして悪性ではないだろう」と所見で言われたとき、「悪魔は、変性を起こさせ巨大化させても、悪性にすることまではできなかったのでしょう」とS先生が仰いました。
この時、私の手術の成功と体の癒やしをお祈りくださったS先生と教会の皆さん、マルセ先生、本当に感謝致します! そして、イエス様の血潮の癒やしを感謝致します!
さあ、ここから私の人生のすべてに、ますます復活が起きていくのです!!
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