田頭(たがみ)真一著『天国で神様に会う前に済ませておくとよい8つのこと』の出版記念祝賀パーティーが3月31日、沖縄県那覇市首里のオリブ山病院礼拝堂で行われました。私は祝賀パーティー開催の発起人代表としてあいさつさせていただいた。祝賀パーティーの様子とこの本を簡潔に紹介させていただきます。
祝賀パーティーは、この書籍を手掛けた出版関係者、クリスチャントゥデイ編集長の宮村武夫先生を含め、キリスト教会関係者と著者の田頭先生が理事長として働く特定医療法人葦(あし)の会の職員など約90人が参列し、開催された。
私事ですが、私が1986年、米カルフォルニア州パサデナにある医学研究所に留学することになり、懇意にさせていただいていた宮村先生にそのことを申し上げましたら、田頭先生がパサデナのフーラー神学校に留学しておられるからと紹介してくださったことが、田頭先生との初めての出会いです。
奇(く)しくも、祝賀パーティーはイエス・キリストの復活を記念するイースターの前日でした。2千年前のその日は指針を失い、打ちひしがれていたイエスの弟子たちや、翌日の弔いのための香油を母マリヤ、マグダラのマリア、サロメが準備していたころです。ご存じのように、イースターを境に福音のストーリーが展開されました。オリブ山は復活後、イエスが昇天した場であり、やがて再臨する場所です。オリブ山病院の創設者で、田頭先生のお父様である田頭政佐(せいさ)先生が病院名をこのように命名した由来です。
私は「真の人生の完成」と表現していましたが、田頭先生は、パーフェクトエイジを完成させる大切な時期を「老金期」と言っています。広くイエスの愛を知ってほしいと、本を出版することを計画しましたが、キリスト教用語はクリスチャンでない人々には理解し難いものがあります。キリスト教とは縁がなかった東邦出版は、出版社の常として出版する本はたくさん売れてほしい。そこで出版プロデューサーの吉田浩さんと石野みどりさんは、クリスチャンでない人々がこの本を手に取れるよう戦略を立て、ライターの上村雅代さんは、クリスチャンでない人々にも聖書が示す天国を、入門書、参考書風に腑(ふ)に落ちる文章に「翻訳」してくださいました。まさにキリスト教の出版社だとできなかった田頭先生のキリスト教福音伝道の文章を、一般の方々が手に取って読むことを可能にした今回の出版は画期的な出来事であったと思います。教会用語になりますが、神様のご計画がここに実ったのです。
この書を読むとネガティブに捉えられている老年期が、実は神様への態度を見直す(振り返る)ための大変重要な時期であることが分かります。効率性重視の時間軸から解放されて初めて見えてくる「私の人生の振り返り」を、神様との関係で意味付けられることを発見する重要な時間と言っていると受け止めました。私は「神様は『あなたの人生を評価している』のに、私たちは『私の人生に意味を見いだせない』と思い込んでいる倒錯した考えにいる。そのことに目を覚ましてほしい」と著者は言っていると理解しました。ぜひ皆様も読みやすく、理解しやすいこの書物を手にして、神様との関係でパーフェクトエイジを完成させてくださることをお勧めします。
■ 田頭真一著『天国で神様に会う前に済ませておくとよい8つのこと』(東邦出版、2018年3月)
(文・宮城航一=医療法人葦の会医療統括・オリブ山病院院長、那覇聖書研究会所属)