ナイジェリア情報省は25日、同国北部ヨベ州ダプチの学校をイスラム過激派組織「ボコ・ハラム」が襲撃した事件で、女子生徒110人の行方が分からないことを発表した。事件をめぐっては、一時、ナイジェリア軍が相当数の生徒を救出したという情報もあったが、結局は行方不明のままであったことが分かったという。米CNNなどが伝えた。
ボコ・ハラムの一派が学校を襲撃したのは19日夜。CNNによると、ヨベ州の知事はその直後、女子生徒50人が行方不明になったと発表し、その後、行方不明になっていた女子生徒がナイジェリア軍に救出されたと発表していた。しかし、翌日になって発表は撤回された。
ナイジェリアのムハンマド・ブハリ大統領は、これまでの対応を家族に謝罪。事件を「国家的惨事」とし、空軍も追加投入するなどして生徒たちの捜索に当たっている。
ボコ・ハラムは2014年、ヨベ州に隣接するボルノ州チボクの学校を襲撃し、女子生徒276人を拉致している。この事件では一部の生徒が脱出したり、政府との交渉で解放されたりしているが、依然として112人が行方不明のまま。生徒らはボコ・ハラムの戦闘員と強制的に結婚させられたり、自爆テロを強要されたりしていると伝えられている。