イスラム過激派組織「ボコ・ハラム」が19日夜、ナイジェリア北東部ヨベ州ダプチにある学校を襲撃し、多数の女性生徒の行方が分からなくなった。一方、ロイター通信(英語)によると、ナイジェリア軍は21日までに76人を救出し、2人の遺体を収容した。
同通信が情報筋の話として伝えたところによると、19日の襲撃では91人の行方が分からなくなっており、少なくとも13人の生徒の行方が依然分かっていない。また、遺体で発見された2人については、どのような経緯で死亡したのかはまだ確認が取れていないという。
一方、AFP通信は、ヨベ州警察当局の21日の発表として、当時学校にいた生徒926人のうち815人については確認できたが、111人が行方不明と伝えている。同通信によると、警察当局は多数の生徒が行方不明となっているが、ボコ・ハラムに拉致されたかどうかの確認は取れていないとしている。
ボコ・ハラムは2014年、ヨベ州に隣接するボルノ州チボクの学校を襲撃し、女子生徒276人を拉致している。この事件では一部の生徒が脱出したり、政府との交渉で解放されたりしているが、依然として112人が行方不明のままになっている。生徒らはボコ・ハラムの戦闘員と強制的に結婚させられたり、自爆テロを強要されたりしていると伝えられている。