行方不明のチボクの少女の1人がナイジェリアで発見されたとBBCが報じた。その女子生徒アミーナ・アリさんは17日、カメルーン国境に近いサンビサ・フォレストで自警団に発見された。
2014年4月、276人の女子生徒が学校から誘拐された。そのうち219人がいまだ拘束されていると考えられている。この少女は、その219人のうちの1人だ。
「西洋の教育は許されない」との意味を持つイスラム武装組織「ボコ・ハラム」は、2009年に活動を開始した後、数百人の女性と少女を誘拐してきた。
ボコ・ハラムは2014年4月14日深夜、ボルノ州チボクの学校を襲撃した。戦闘が激しくなったことでボルノ州の全ての学校が閉鎖に追い込まれていたが、女子生徒たちはテストを終わらせるために学校に戻っていた。
武装した男たちが学校を警備していた兵士を殺害して学生寮に押し入り、生徒にトラックの荷台に乗るよう命じた。チボクの誘拐事件の数週間後、ボコ・ハラムは女子生徒のうち136人がイスラム教に改宗したという趣旨の映像を公開した。少女たちはヒジャブを身に着け、クルアーンを暗唱した。
ナイジェリア政府は、2年以上にわたって女子生徒を発見できていないことで厳しい批判にさらされてきた。昨年5月に前任のグッドラック・ジョナサン氏に代わって就任したムハンマド・ブハリ大統領は、ボコ・ハラムの残虐な反乱と戦うことを約束し、治安を彼のキャンペーンの重要な柱としてきた。
チボクの事件が「bringbackourgirls(私たちの少女を返して)」キャンペーンで国際的な注目を浴び、また女子生徒が解放されたという無数の虚偽の噂(うわさ)があったが、女子生徒たちの多くは行方不明のままだ。
ボコ・ハラムはこれまでに、2014年11月のダマサクの事件で誘拐した約300人を含む約2千人の子どもを誘拐してきた。ユニセフが今週発表した報告書によると、ボコ・ハラムによる子どもを使った自爆テロ事件の数が昨年急速に増加したという。わずか8歳の子どもが学校や市場での自爆テロに使われ、その多くは女の子だ。
少女たちの中にはボコ・ハラムに洗脳を受け、彼らの一員として殺人を行っている者もいるとの報道が一部でなされている。