マルティン・ルター(1483〜1546)による宗教改革から今年で500年を迎えるドイツでは、プロテスタントとカトリックの両教会が統合のそぶりを見せている。最近の世論調査によると、ドイツ国民の2割(5人に1人)が両教会の統合を支持しているという。
欧州のキリスト教メディア「エバンジェリカル・フォーカス」(英語)によると、ドイツではプロテスタントとカトリックの間で、一致を強調・推進する新たな取り組みがなされている。ドイツの新旧両教会の最高権威者らは昨年9月、宗教改革500周年をエキュメニカルな年とするとした文書に署名し、プロテスタントとカトリックの両教会が「イエス・キリストを共同で信仰告白すること」を誓った。
ドイツの福音主義ニュースメディア「イデア」は、2千人のドイツ人を対象にプロテスタントとカトリックの両教会の再統合について意識調査を行った。
回答者の20パーセントは再統合を歓迎し、18パーセントは歓迎しないと回答。17パーセントは回答を拒むか、どちらとも言えないと答え、45パーセントは「関心がない」とした。
また、カトリックを自認する回答者のうち、66パーセントは統合された1つの教会を創設することを支持した。しかし、ドイツの代表的なプロテスタント教会であるドイツ福音主義教会(EKD)の会員の大半(59パーセント)は、そのような動きに反対した。
ドイツでは3月11日、プロテスタントとカトリックの両教会が協力し、中部の都市ヒルデスハイムで「悔い改めと和解のエキュメニカル礼拝」を開催する。
ドイツ・カトリック司教協議会会長のラインハルト・マルクス枢機卿は、以前は「教会の分断」を嘆いていたが、2017年は「双方の教会が信仰によって深く一致していること」を示す年になると信じていると語った。