【CJC】今年で2期10年の任期を終える国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長の後任として、国連安全保障理事会は5日、ポルトガルの元首相、アントニオ・グテーレス前国連難民高等弁務官を唯一の候補として国連総会に勧告することを決めた。
グテーレス氏はポルトガルの首都リスボン生まれの67歳、カトリック。社会党の国会議員を経て、1995年から2002年まで首相を務めた。05年からは、国連の難民高等弁務官として、イラク、ミャンマー、ソマリア、シリアなど、世界各地で難民問題に取り組み、日本もたびたび訪れ、政府や企業などを精力的に回って難民支援を呼び掛けてきた。
グテーレス氏が国連の次期事務総長に選出されることが確実になったことについて、同氏が人工妊娠中絶と同性婚に反対していることから、同性愛活動家の中には、同氏を「ホモホビック」(同性愛嫌悪)と非難する人もいる。しかし、グテーレス氏は15年に「誰も自分の性的指向や性同一性を理由に脅かされない世界」を求めると発言している。