自民党の前田一男衆院議員(49)=比例北海道ブロック=の資金管理団体「前翔会」が2014年、有名歌手のコンサートのチケット代を政治活動費から支出していたことが明らかになり、26日までに「不適切な処理」だったとして訂正した。北海道新聞が伝えた。
同紙によると、コンサートは14年5月に北海道函館市で開かれたもので、チケット代1万6450円を政治活動費として支出していたという。同紙が総務省に開示請求して判明。前翔会は同紙の指摘を受け、訂正したという。チケット代は2人分とみられるというが、前翔会は同紙の取材に、誰がコンサートに行ったかなどの説明は拒否したという。
前田議員は北海道松前町出身で、商社で3年、北海道庁で10年勤務した後、2003年の衆院総選挙に無所属で出馬するも落選。翌年04年に松前町長選挙に無所属で出馬し当選。松前町長を2期8年務め、12年の衆院総選挙に自民党公認で出馬し初当選。現在、衆院議員2期目。
国会議員の政治活動費の用途をめぐっては昨年11月、民主党の小見山幸治(よしはる)参院議員(53)=岐阜選挙区=の資金管理団体「未来改革幸山会」が同じく2014年、スポーツジム「RIZAP(ライザップ)」に「スポーツクラブ会費」名目で75万円を支出していたことが明らかになっている。当初は「政治活動の一環で、問題はないと認識している」などとしていたが、後に適切な支出ではなかったとして訂正している。