岐阜県選挙管理委員会が27日に公表した2014年の政治資金収支報告書で、民主党の小見山幸治(よしはる)参議院議員(53)=岐阜選挙区=が、政治資金を使ってスポーツジム「RIZAP(ライザップ)」に通っていたことが、28日までに明らかになった。読売新聞が伝えた。
同紙によると、小見山議員の資金管理団体である「未来改革幸山会」が、2014年の政治資金収支報告書で、「スポーツクラブ会費」として75万円を支出していたという。小見山議員の事務所は同紙の取材に対し、「政治活動の一環で、問題はないと認識している」などと回答したという。一方、同紙は政治資金に詳しい大学教授の話として、法律上の問題はないとしながらも、公私混同と言わざるを得ないとする声を伝えている。
27日発行の岐阜県広報(号外)には、細かな名目などは記載されていないが、岐阜県内の政治団体の収支報告書の要旨が掲載されている。それによると、未来改革幸山会の2014年の収入は約1264万円で、うち個人による寄付が60万円、政治団体による寄付が200万円、事業収入が1004万円となっている。支出では、経常経費が約313万円(人件費120万円、備品・消耗品費約45万円、事務所費約148万円)、政治活動費が約702万円(組織活動費約413万円、政治資金パーティー開催事業費約287万円、寄付・交付金2万円)となっている。
岐阜県出身の小見山議員は、2010年の参議院選挙で民主党から出馬し初当選を果たした。公式ホームページによると、民主党岐阜県総支部連合会代表、民主党参議院国会対策委員会委員長代理などを務めている。
一方、岐阜県自転車競技連盟会長、岐阜県武術太極拳連盟会長、岐阜生涯スポーツ連盟会長、岐阜県クラブバスケットボール連盟名誉会長、公益社団法人日本スカッシュ協会顧問など、スポーツに関わる団体の会長職などを多数務めている。同紙によると、小見山議員の事務所は、「政治家としてスポーツ振興に取り組んでおり、自ら体験したことを広く有権者に伝えたいという思いがあった」などとも説明しているという。
政治資金収支報告書は、岐阜県選挙管理委員会事務局で閲覧可能。