過激派組織「アルシャバブ」(ソマリア)により148人が殺害されてから9カ月がたったケニア北部のガリッサ大学が再開した。
職員は今週から業務に復帰し、学生は11日から講義を再開するとみられる。しかし、800人強いた学生のうち、講義が再開するときには60人しか復帰しない見込みであり、そのほとんどはイスラム教徒だ。
昨年4月2日、銃を持った男が10時間以上にわたり大学を占拠し、148人を殺害した。被害者のほとんどはキリスト教徒の学生だった。
ローマ・カトリックガリッサ教区のジョセフ・アレッサンドロ司祭は大学の再開を歓迎したが、現状ではキリスト教徒の学生のほとんどが「まだ恐怖を持っていて」勉学に戻らないだろうと強調した。しかし、アレッサンドロ司祭は、「学生たちがすぐに復帰できることを願います」とも語った。
昨年4月の銃撃事件の後、学生650人はケニア西部のエルドレットにある姉妹校で勉学を続けることとなった。彼らはガリッサ大学が再開しても、復帰しないとみられている。
「学生が復帰すると考えるのは時期尚早です。彼らは身体的にも心理的にも深い傷を受けており、その傷はまだ生々しいです」と、ケニアの大学で奉仕するキリスト教団体「フェローシップ・オブ・クリスチャン・ユニオンズ(FOCUS)」の地域代表ジョージ・オガロ氏は語った。
大学の警備体制は強化され、構内に警察署も設置された。政府は、保安用の壁を敷地の境界に建てることを約束している。