【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)教理省のクシシュトフ・ハラムサ神父(43)が3日、自身が同性愛者であることを公表した。
4日から開催される司教会議では、同性愛信徒への対応を協議することになっており、直前の公表に、バチカン広報事務所は声明を発表、ハラムサ神父の行動が「司教会議に対するメディアの過度な圧力を誘発するもので、非常に重大で無責任」だと批判した。さらに同神父が教理省やカトリック大学で職務を継続することはできないとの見解を示した。
AFP通信によると、ハラムサ神父は、パートナーであるカタルーニャ人のエドゥアルドさんとローマ市内で記者会見し、公表した。神父のカラーを着けたハラムサ神父は、性的少数者に対するカトリック教会の姿勢を形成しているのは偽善や妄想であり、声を上げないわけにいかないと語った。
神父は、「同性愛を公言してとても満足している」と述べた。またイタリア語で「沈黙の中で苦しんできたあらゆる性的少数者たちと、その家族の代弁者になりたい」と語ったという。
教皇は9月下旬の訪米中、同性カップルに結婚許可証の発行を拒否した地方公務員とひそかに面会し「気持ちを強く持って」などと励ました一方、同性愛者のかつての教え子と旧交を温めてもいる。