日本キリスト教書販売株式会社(日キ販)主催の「クリスマス見本市&キリスト教ブックフェア」が7日、大田区産業プラザで開催された。クリスマスグッズやキリスト教グッズ、絵本、キリスト教書の特別展示と即売会が行われ、キリスト教の出版社や絵本の出版社、グッズメーカーなど40社以上が出展した。2015年のカレンダーをはじめ、今年度の新商品が多く並んだ会場は、キリスト教書店関係者や教会・保育園・幼稚園関係者、一般の来場者で賑わった。
日キ販によると、同イベントは例年、「クリスマス見本市」として開催されているが、今年は出版社や書店の要望に応え、「キリスト教ブックフェア」を併せて開催する運びとなった。
実際、イベント会場入り口には、日キ販が主催する「キリスト教本屋大賞2014」のノミネート作品や受賞作品が並ぶなどし、クリスマス関連品だけでなく、キリスト教書店で注目の書籍も充実していた。
午前には、出展社によるプレゼンテーションが行われ、イベントの前半は書店関係者向けに商談のための時間が設けられた。ミニワークショップ「お店での魅力ある棚作り・ディスプレイ術」も開催され、書店関係者は、講師から紙と色紙で作るポップアップの作り方を真剣に教わった。
イベントの途中から、会場は一般にも開放され、訪れた来場者は会場を回り、紹介される商品を興味深そうに眺めていた。各社のブースにあるスタンプを集めてプレゼントが当たるスタンプラリーも行われ、来場者はスタンプラリー用のカードを持ちながら各ブースを回った。
今年は、初めて一般来場者に向けた即売会を実施。キリスト新聞に広告を出したり、SNSを利用するなど事前広報にも力を入れた。主催者側の意向を受け、出展各社もイベント限定の割引価格や、特典付きでの提供を行うなど、来場者に嬉しいサービスが多くあった。
フェイスブックで今回のイベントを知ったという2人組みの20代の女性は、「キリスト教書店で見たことのある商品だけでなく、新しい商品がたくさんあって楽しい。クリスマスのスノードームを買ったが、お手ごろな価格だったのも嬉しい。カタログなど持ちきれないほどもらったので、一度荷物を整理したら、今度はクリスマスの小物を探しに行きたい」と、満喫している様子で話した。
日キ販の担当者は、「ここ数年で言えば大変盛況だった。一般の方にも来ていただくようご案内した結果、想定以上に多くの方が来てくださった。話を聞いている感じでは、メーカーも手ごたえが例年より感じられたと思う」と話す。
北海道から沖縄まで全国に点在するキリスト教書店は、同業者同士が普段会う機会がなかなかない。「このイベントがこれからどうつながっていくのかは分からない部分も多いが、書店も売り上げが厳しく、なかなか明るい話がない中で、年に1回メーカーと書店で集って楽しく話したり、商談できる場の提供になれば良いと思う。この業界を盛り上げていきたい」と期待を語った。