ドイツ・クリスマス博物館が、ドイツの伝統的なサンタクロースの無形文化遺産登録を、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に申請した。AFP通信が伝えた。
同館のフェリーツィタス・ホップナー館長は、サンタクロースの原型は、「ご褒美だけでなく罰も与える」ドイツの伝説の人物だと説明する。米飲料大手のコカ・コーラなどの宣伝から、赤いコートを着た明るいイメージだけを持ったサンタクロースが一般化しており、ドイツの伝統的なサンタクロースの存在が脅かされているという。
ホップナー館長によると、ドイツのサンタクロース「ヴァイナハツマン」は、宗教改革によりプロテスタントでは聖人崇敬が廃止されたため、サンタクロースのモデルとされる聖ニコラウスに代わる世俗的な存在として生み出されたという。
同館は今回、ヴァイナハツマンと聖ニコラウス、また贈り物を配るとされている「クリストキント」について、ユネスコに無形文化遺産への登録を申請した。