【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)のサンピエトロ大聖堂で5日、カトリック教会の家族に関する教義を見直す「世界代表司教会議」(シノドス)臨時総会が始まった。会期は19日まで。教皇フランシスコは開始ミサで、結婚や離婚、同居カップルといった問題に対する教会の立場改革を支持するメッセージを発表した。教皇は、これら問題についての教会の現在の教えと、数千万人の信者の現実の生活とが大きく離れていると指摘し、対策の必要性を示唆したもの。
シノドスには全世界の司教代表の他、著名な家庭問題専門家など約200人が参加、現代社会における家庭問題についてさまざまな角度から討議する。日本からは、日本司教協議会会長の岡田武夫・東京大司教が参加している。
4日土曜日夕にはサンピエトロ広場で「シノドス準備のための祈りの集会」が行われ、世界各国から来た家族たちの体験談などの発表があった。
教皇は着座以来の1年半、教会は信者の中に多く存在する離婚経験者、同居カップル、シングルマザーを排除し裁くのではなく、家庭の崩壊により「傷を負った者」の世話をするべきだと主張している。