西村晴道
1948年、靜岡県生まれ。一級建築士。法政大学工学部建築学科卒。住友建設株式会社入社・退職し、米ソービック建築設計事務所短期留学を経て、84年に西村建築設計事務所開設。ルーテル学院大学第10回リード賞(キリスト教芸術分野)受賞。日本福音ルーテル教会員。著書に『FINE ROAD―世界のモダンな教会堂をたずねて』。
1948年、靜岡県生まれ。一級建築士。法政大学工学部建築学科卒。住友建設株式会社入社・退職し、米ソービック建築設計事務所短期留学を経て、84年に西村建築設計事務所開設。ルーテル学院大学第10回リード賞(キリスト教芸術分野)受賞。日本福音ルーテル教会員。著書に『FINE ROAD―世界のモダンな教会堂をたずねて』。
キリスト教発祥の国として古い歴史があり、エチミアジン大聖堂は世界遺産に登録されている。世界最初のキリスト教会といわれるアルメニア正教の総本山。敷地内の博物館にはノアの箱舟の木片や、イエスの脇腹を刺したという槍が展示されている。
巨摩教会のテーマは「山辺に向かいて、われ目を上ぐ」(詩編121:1)を提案し、建物の全体的なデザインは、大海原に向かう船を表現した。北欧の礼拝堂には、よく帆船の模型が吊るされている。船に乗って全世界へ宣教に出て行くことを意味していると聞いた。
キリストの存在を表すしるし(サイン)を建築に表現するのに、① 建物 ② ドア ③ 光 ④ 十字架がある。名古屋めぐみ教会のデザインテーマは「めぐみの光」。光は、世の光として、自然の光、ステンドグラスよりの光、ろうそくの光をどのように取り入れるかだ。
15世紀の教会堂に、18世紀には塔が建設された。19世紀にはさらに別棟が増設されたが、オリジナルの教会堂は1913年に落雷で破損した。すぐに再建計画が始まり、13年かけて1936年に完成したが、1944年の砲火で破壊された。
夜の雨が上がり、ビュルグレンの村はひんやりさわやかな朝を迎えた。薄い雲はあるものの、明るい空、気温15度。ウィリアム・テルはこの村で生まれたという。
車1台がやっと通れる細い道を上っていくと、山の中に台地が広がり、草原の一角に白いスチレンボードで作った建築模型のような小さい教会が現れた。静寂な山間の冷気の中にひそやかに建っている。
建築に携わる者として、1度は見ておくべき有名な建物。民家の間を下から登って見上げると、山の傾斜面に立つ建物の大きさに驚いた。アララト山にたどり着いたノアの箱舟がこちらに向かってくるように感じた。ツムトール氏が世界に対して何かを語り掛けている。
モンテ・タマロは海抜1962メートルの山。海抜469メートルの駐車場からロープウエーに乗って山頂駅(1530メートル)に着くと、そこは遊園地やレストランがある観光地であった。冬はスキー場で賑わう。
岸井敏先生宅に泊まり、ジュネーブを出発した私たち4人はシオンを通り、シンプロン峠を越え、ゴンドー峡谷からイタリアに入り、レ(Re)村で幾つかのドームのある大きなカトリック教会を見た。そして、再びスイスのティチノ州に入った。
ジュネーブ在住の岸井敏牧師(元ルーテル世界連盟勤務)と典子夫人は、1999年4月、2003年9月の2度にわたるスイス建築視察(教会堂、高級ホテル等)で、車(栗色のベンツ)を運転して全行程を案内し、感動する私たちと共に喜んでくださった。
クラインデッティンゲンの聖アントニウス教会。設計はチューリッヒのユストウス・ダヒンデン、1969~71年の建築。内部の床は緑色。座席400と立席50(部分的に移動可能)。
ルーマニアの首都ブカレストは春まだ浅く肌寒い。長旅に備え、乗客はサンドイッチや飲み物を買って列車に乗り込む。午前11時、ノルド駅14番ホームをアナウンスもなく静かに動き出した。
黒いとがった形の教会。ユストゥス・ダヒンデンの設計。10世紀以来の古い教会を取り壊して新しい教会を建設したもので、15世紀のフレスコ画は保存した。1964年8月定礎、66年1月献堂式。
日本福音ルーテル教会宣教百年記念東京会堂は、佐賀に宣教が始められての百周年行事の1つとして新宿、新大久保に建設された。元の教会は戦火に遭い、かなりの部分を焼失したが再建され、ツタの絡まるチャペルとして地域に愛された教会だった。
1934年に建築家メッツガーによってロイス川沿いに建てられた卵型の教会。ポーチに4福音書記者の彫像がある。地下にはナチス時代の跡があり、第2次大戦の時は病院として使用されたこともあったという。
1972年建設。青と黄色と白を基調とした教会。外部も内部も青と黄色が多く使われている。椅子は全部青、天井は黄色。強い原色の使用は、併設する幼稚園のためかもしれない。設計者はJ・ネフ、エルンスト・シュトゥダー、ゴットリーブ・シュトゥダー。
1962年のコンテストで選ばれたエルンスト・シュトゥダー、ゴットリーブ・シュトゥダー兄弟の設計。学校とベネディクト派修道院の付属教会として建てられた。
箱崎教会は、博多駅から地下鉄で約15分「箱崎九大前」で下車、徒歩1分の便利な地、住宅街にある教会です。隣に学校法人「恵泉幼稚園」があり、教会学校や保護者のサークル活動も活発です。
日本福音ルーテル津田沼教会の前身は、1949年に幼稚園から始まった中山教会です。建築に当たっては、奥に細く突き出た敷地にどのように配置するかが、一番のポイントでした。
カテドラルとは別の教会で、後陣の背後全体を飾る近代的なデザインの大きなステンドグラスが美しい。もともと城塞で、外敵が攻めてきたときには、村人がここに避難したという「村の教会」。