【CJC=東京】教皇ベネディクト16世は、ポルトガル司牧訪問2日目の5月12日午前、リスボンの文化センターで講演した。
文化人や研究者、芸術家をはじめ、在ポルトガル外交団、カトリック以外のキリスト教教会代表者、諸宗教指導者ら約1000人が集まった。
バチカン放送(日本語電子版)によると、教皇はこの講演で、教会の使命は現代の文化において真理の追求に人々を目覚めさせ続けることにあると述べ、相互の尊重に基づく真摯な対話の推進に期待を表明した。
同日午後、教皇は今回のポルトガル司牧訪問の中心となるファティマ巡礼に向かった。 ファティマの聖母巡礼聖堂到着後、教皇は「出現の礼拝堂」で祈った。教皇は3人の牧童に聖母が現れた場所と同じ位置に立つ聖母像の前で跪き祈った。
続いて、三位一体教会で夕べの祈りを行った教皇は、特に「司祭年」にあたり、司祭たちが喜びをもってその奉献を生き、キリストへの忠実を証しできるよう、そして助祭、修道者、神学生、信者ら教会の成員がそれぞれの召命を忠実に生きることができるよう、聖母の保護を願った。
ポルトガル司牧訪問3日目の13日、教皇はファティマで巡礼者たちと共にミサを捧げた。ポルトガル始めヨーロッパ、世界各国から訪れた巡礼者約50万人は、旗やバンダナを振り、聖母賛歌を歌った。
バチカン放送(日本語電子版)によると、教皇はミサの説教で、この巡礼を通し、苦しみに覆われた人類のために聖母と共に祈り、イエスを愛する深い心を聖母に託し、「司祭年」の終わりに当たりすべての司祭と奉献生活者を聖母の保護に委ねたいと述べた。