ワイマール末期からナチ時代を経て冷戦期に至る20世紀の激動の中で、ひたすら「神の言葉」に耳を澄まし続けた神学者の足跡。E・ブッシュが「1933年の、ユダヤ人に味方する最も決定的な言葉の一つ」と称したローマ書15章の説教も含む。聖書と説教をめぐる代表的論考2編と、1920年代から60年代に及ぶ時期から精選された21編の珠玉の説教。(購入する)
著者: | カール・バルト |
訳者: | 天野有 |
価格: | 税込1,995円 |
出版社: | 新教出版社 |
発売日: | 2010年4月 |
ページ: | 622ページ |
【著者紹介】
カール・バルト:1886年‐1968年。スイスのプロテスタント神学者。無名の牧師時代に著した『ローマ書』(第一版1919年、第二版1922年)が当時の思想界に衝撃を与え、弁証法神学の中心的存在となる。ドイツの大学神学部(ゲッティンゲン、ミュンスター、ボン)に招かれて教授となるが、ナチズムと対立して講壇を追われた(その後は母国スイス・バーゼル大学神学部教授)。ヒトラーに抵抗する教会闘争の思想的支柱となり、また戦後は冷戦的思考を批判し続けた。
【訳者紹介】
天野有(あまの・ゆう):1955年静岡県生まれ。79年早稲田大学教育学部教育学科卒業。82年西南学院大学神学専攻科修了。82年‐84年日本バプテスト連盟奈良キリスト教会牧師。91年九州大学大学院文学研究科博士後期課程中退。93年ドイツ・ヴッパータール神学大学にて、ベルトルト・クラッパート(B.Klappert)教授のもとでDr.theol.(神学博士号)取得。現在西南学院大学神学部教授、日本バプテスト高須キリスト教会協力牧師(2010年3月まで)。