
イエスは彼らに言われた。「もしあなたがたが盲目であったなら、あなたがたに罪はなかったでしょう。しかし、あなたがたは今、『私たちは目が見える』と言っています。あなたがたの罪は残るのです。」(ヨハネの福音書9:41)
政治的、宗教的指導者であるパリサイ人と律法学者たちは、神が与えた律法を、自分に都合のよい私的解釈で民衆に教え、権力と知識を誇り、自分こそが知者だと高慢に陥り、己の罪を増し加えていました。
自分の価値観や考えで他人をはかり、罪に定めてしまう人の性質についてイエスは、「あなたが裁いた罪は、あなたに残りますよ」と教えています。
ここで「見える・見えない」との表現は、霊の目のことを指しています。「目が見える」と言うことは、自分が罪を知っており、人を罪に定め、裁くことができると自ら証言していることです。人を罪に定めたなら、自分も罪に定められます。なぜなら、人は裁いた通りに裁かれ、はかった通りにはかられるからです。
「神のことばは生きていて、力があり、両刃の剣よりも鋭く、たましいと霊、関節と骨髄の分かれ目さえも刺し通し、心のいろいろな考えやはかりごとを判別することができます」(ヘブル人への手紙4:12)
「主を恐れることは知識の初めである」(箴言1:7)
罪を犯しても、私たちが悔い改めるなら、キリストの十字架の血によって清められ、その罪を赦(ゆる)していただけます。しかし、正しく裁かれる神をいつも畏れることが大切です。
自分の価値観で先走った裁きをせず、神にお任せし、知恵を求めて人との平和を保つなら、私たちの心に平安が与えられます。神の御心にかなった者となり、地上での生活が守られます。
*
【書籍のご紹介】
クリスチャン漫画家のさとうまさこさん(清瀬キングダムチャーチ執事)がこのほど、新約聖書・ヨハネの福音書を忠実に描いた聖書漫画『聖書のイエス』を出版しました。

『聖書のイエス』は、前作の『キリストの言葉』をリメイクし、水彩画とPCグラフィックを多用して全ページにわたって色調補正が行われ、芸術性の高い作品となっています。新共同訳聖書と新改訳聖書に準拠して聖書の内容を忠実に再現し、色彩豊かなフルカラー漫画にしたことで「絵本のような聖書漫画」となり、イエスの時代をイメージしながら聖書の世界に入れます。
フルカラー230ページ、定価1800円(税抜)。全国のキリスト教書店、アマゾンで販売中です。
◇