シグニスジャパン(カトリックメディア協議会)は22日、第49回日本カトリック映画賞を「侍タイムスリッパー」(安田淳一監督)に授与することを決定したとホームページで発表した。13日に選考上映会を開き、全員一致で決めたという。
「侍タイムスリッパー」は、幕末の侍が現代の時代劇撮影所にタイムスリップし、「斬られ役」として第二の人生に奮闘する時代劇コメディー。主演は、テレビドラマ「剣客商売」シリーズなど数々の時代劇に出演してきた山口馬木也。
安田監督が代表を務める未来映画社の3作目となる劇場映画で、第48回日本アカデミー賞では作品賞を含め7部門で受賞した。シグニスジャパンは発表の中で、「真剣そのものを感じる、大変熱く素晴らしい作品」と評している。
日本カトリック映画賞は、前々年の12月から前年の11月までに公開された日本映画の中から、カトリックの精神に合致する普遍的なテーマを描いた優秀な作品に贈られる賞。1976年に創設され、これまでにアニメ版「火垂(ほた)るの墓」(88年)や、「博士の愛した数式」(2005年)、「おくりびと」(08年)などが受賞している。
昨年は、東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市の民宿「唐桑御殿つなかん」を舞台にしたドキュメンタリー「ただいま、つなかん」(風間研一監督)が選ばれた。
授賞式・上映会の日程などは、決まり次第ホームページで発表するとしている。
■ 映画「侍タイムスリッパー」予告編